103 広がる痣 ページ10
満身創痍で攻撃を捌く宇髄と禰夜
禰夜は血鎌を一切受けないように攻撃を捌く
この状態で毒が回れば絶対に助からないことは
禰夜が一番理解していた
そしていくら宇髄は攻撃を受けようと
その手は止めない
そして ヒュィィィ と改めたように呼吸音が鳴る
──和ノ銀世界──
禰夜の斬撃で妓夫太郎の攻撃が散る
「宇髄さん!!」
宇髄が攻撃を受けていることに
炭治郎は躊躇う
けれど
「止まるな 飛べェェ!!」
宇髄は声を上げる
禰夜の技で一瞬止む攻撃
怯む妓夫太郎に迷わず突っ込む宇髄
そして 炭治郎は跳んだ
宇髄は妓夫太郎の片腕を斬る
怯んだ妓夫太郎はそれでも鎌を振るう
振りかぶる炭治郎の顎に
妓夫太郎の鎌が突き刺さる
妓夫太郎は終いを確信する
毒でこいつは死ぬ!と
だが
それでも炭治郎は止まらない
止まれない
そのブレない意志で
刃を振るった
炭治郎は考える
諦めない
腕の力だけではダメだと
『振り抜け!炭治郎!全身で振るえ!!!』
満身創痍 肩まで完全に凍りついた手
そのボロボロの姿で ヒューヒュー と
息をする禰夜は叫んだ
炭治郎はその思いに応える
ズ と額の痣が濃く広がる
「ガアアアァアア!」
咆哮と共に強く振るう刃
刃はじわじわと頚にめり込む
妓夫太郎は思う
大丈夫 妹が斬られなければ と
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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月24日 12時