氷のように冷たく雪のように暖かい［鬼滅の刃］ (ページ36)

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その頃禰夜の無意識領域には少年が入り込んでいた

真っ白… 何もない

なんなんだろうこの無意識領域

この人の無意識領域は変だ

本当に何もない

核は…

「！？」

核が砕けてる？

僕は何もしてないのに

なんで？どういうこと？

氷のように透明な核は粉々に砕けて

散っていた

少年が砕け散っている核に触れた瞬間

何もなかった真っ白な空間一面に

少年を囲むように氷の花が狂い咲いていた

『あーぁ

鬼だとしても良い夢を見せてくれてたのに

勝手に私の中入り込まないでよ』

声のする方を振り向けばこの核の持ち主の

女の人が立っていた

禰夜は冷たい空気を漂せたまま

いつもとは違う表情を浮かべていた

口角は上がり楽しそうに笑っている

「ひっ」

『君も可哀想だね鬼なんかに使われて

…でも夢なんか見ないほうがいい』

女の人は僕の頭を撫でた

その瞬間眠気に襲われて

僕は意識を手放していた

母さん竹雄花子六太茂ごめん

『ごめん行かなきゃ』

「え？」

「姉ちゃん？」

『ごめんね』

助けられなくてごめん

でももうみんなはいないから

『さよなら』

私は逆手の刀雪月を首に当て

そのまま斜めに動かした

スパッ