蛇柱と天柱 弐

伊黒「・・・奈々拾壱。」 ページ33

Aがふらふらと街を歩いていたのを見かけた。


声をかけようと手をのばしたが冨岡と会ってしまったらしい。


・・・・Aが冨岡を本当に好いていないかを知るいい機会だ。


追ってみよう。









桜田「っっ大っ好きですけど！！」









衝撃の一言。









Aが続けて何かを言っているが全く頭に内容が行き届かない。


伊黒「(嘘だ嘘だ。Aは俺に冨岡は好いていないと言ったんだ。
　 俺はAを信じるぞ。きっと噓だ。
　 Aは冗談で言っているんだそうに違いない。)」


伊黒「(信じたい信じたい信じたいのに・・・Aが信じられない・・・！！)」







待て、俺が信じられないのは









　







俺の方ではないのか。









桜田「あれ！？小芭内だ！！」


桜田「今の聞いてた？」


伊黒「・・・ああ・・。・・・・聞いた。」




伊黒「・・・あれは事実か、・・・・A。」






桜田「？事実だけど・・・。」









事実・・・・・。




知られたからにはもう隠さないというヤツか。




嘘だったんだな。



俺に噓をついた。



Aは俺を騙したんだ。



俺はAに信用されていなかったのか。





　




Aが俺を信用していないと言うのならば、









伊黒「俺はお前を信じない・・・・・・！！」









桜田「―――――――へ？」






・・・・・・俺はお前を信用できない。

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