蛇柱と天柱弐 (ページ15)

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蒼空翔「伍拾陸ですよ。」ページ15

空唆『・・・Aは鬼殺隊にさせない。』

　

空莉『！？何故！？』

空唆『・・・・Aは女だ。その内鬼に殺される。』

空莉『・・・だから何だ？Aは強いんだ。今俺たちがAに
　剣を教えているのは鬼を倒すためだ鬼に殺される為じゃない。』

空莉『それに一番Aに期待をしていたのは兄さんだ。
　どうして急にそんなことを言うんだ。』

空唆『これ以上・・・、大切なものが消えるのが恐いんだよ・・・！！』

空莉『・・・・・！！』

空莉『・・・・まだ死ぬと決まったわけじゃないんだ。
　これから俺らがAを強くすればいい。
　・・・・兄さんは少し考えすぎだ。』

空唆『・・・・。』

聞いてしまった聞いてしまった。聞いてしまった。

汗が止まらない。

あんなに一生懸命に頑張っているA様がこれを聞いたら

恐らく勘違をいする。

「女だから鬼殺隊になれなかった、されなかった」と。

それだけは嫌だA様の笑顔が消えるのは嫌だ。

だって私は・・・。

A『どうしたの？蒼空翔汗びっしょりだけど・・・・。』

蒼空翔『！！！！』

蒼空翔『A様ッ！！何でもございません！！』

A『本当に？なんかあったら言ってね。』

蒼空翔『はい！有難うございます。』

――― 一年後

空唆『・・・・今日からお前は剣をしなくていい。』

A『・・・・・・・え？』

空莉『ッ！！！兄さん！！！』

蒼空翔『空唆様・・・！！』

とうとう空唆様は言った。

この時A様は十二歳。

考えが大人になっていく頃。

前向きにも、後ろ向きにも。

A『何故ですか、まだ二刀流を教えてもらったばかりです。
　私はもっと・・・。』

空唆『・・・お前は女だ。出きることには限度がある。』

A『女だから・・・ですか？
　それを言ったら男性だって同じです、でも人に
　勝手に限度を押し付けるのは良くない・・！』

空莉『Aの言う通りだ。限度は様々だ決めつけるのは良くない。
　それにあと数年でAは最終選別に行けるんだ。』

空莉『兄さんが剣をおしえなくとも俺がAを鬼殺隊にする。』

この日から空唆様は全くA様に物事を教えることはなくなりました。

その後、A様は見事、鬼殺隊に入ることが出来ました。

　
　

その日から空唆様は、A様を褒めることがなくなりました。