*はじめての 3【煉獄杏寿郎】

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「相変わらず派手にやってんな」

ぱっと横を向くと宇髄さんの姿があった。

「今日からようやくAも鬼殺隊の一員だ！
初期から知ってる君にとっては心に響くものがあるだろう！」

煉獄さんは嬉しそうに私の肩に手を置いた。

思わず頬が緩んでしまう。

「....まあ、本当にここまで来るとは驚いた」

「今後ともよろしくお願いします...！」

「おう！もうすっかり元気になったようだな！」

宇髄さんは前から何かと私を気にかけてくれていた。

めんどくさいという割には面倒見が良く、根は優しい方だ。

兄弟がいない私はこんな兄がいたら良いのになあ、なんて密かに思っていた。






宇髄さんが隊服に目を向ける。

「なかなか似合ってんじゃねえか。隊服は時透と同じタイプか」

「うむ！！」

「お前に言っていない」

煉獄さんの背中が邪魔をして、宇髄さんの顔は見えないけど、きっと呆れているだろう。

「.....で？今は走り込み中か？」

「うむ！体力回復訓練をしていた所だ！」

すると宇髄さんが
俺の柱稽古に参加したらどうかと提案してきた。

基礎体力向上を目的に走り込みをしているとの事。

「それは良い提案だ！俺も今後の参考にさせてもらおう！」

「？！」

柱稽古に柱が参加するなんて...

案の定、突然煉獄さんが来たことに、隊士達はとても驚いていた。




「それでは始めよう！！」




隊士達が次々と倒れていく中
煉獄さんは軽々と稽古をこなしていた。


「おいどうした！もうバテたのか？！
あの太陽に向かって全力で走るのだ！！心を燃やせ！！！！」



...これでは誰の柱稽古なのか分からない。



その光景を見て宇髄さんがクスッと笑う。

「なんなんだ....
俺の稽古で派手に出しゃばってやがる」






一時間後


久しぶりに身体を動かせてすっきりする反面
息切れが酷く、足が止まる。

「顔が暗いぞ！どうした！」

「少し疲れてしまって...」

「うむ！しっかり水分補給をする事だな！」

当たり前のように煉獄さんが私の頭を撫でるので
一気に視線が集まってしまった。

「....おい！！休んで良いとは言ってねえぞ、足を止めるな」


「は、はい！」
「うむ！」


息がぴったりあってしまった。

......珍しい事もあるものだ。



稽古終了後


「今度は宇髄が俺のところに来い！みっちり鍛えてやろう！」

「何故そうなるんだ、おかしいだろうが」

「....今日はありがとうございました」

「おう！また稽古つけてやるぜ！派手にな！」

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