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「…天丼ちゃん、私このまま死ぬのかなぁ」
「間違イナク死ヌナ！！！」
うさぎを追いかけていくと小さな小屋に辿り着いた。
そこにいたのは、子供と鬼。
そう、今回の騒動の発端はこの親子だったのだ。
鬼は私を見るなり容赦なく襲いかかってきたけれど、お父さんを殺さないでほしいと泣きわめく子供を前にして、私の首を締めながら涙を浮かべる鬼を前にして、刀を抜くことはできなかった。
鬼に同情し子供に同情し、結局私は何もできないまま、立ち去る親子の後ろ姿を見ていることしかできなかった。 鬼殺隊失格もいいところだ。
何故鬼は子供を喰らわないのか。
それはきっと自我を保てる鬼だったからだろう。
とはいえ、あの鬼はたくさんの猟師を喰らい、未遂にしろ私をも殺そうとした。
きっと今頃は水柱様か炎柱様に首を落とされているに違いない。
「今助ケヲ呼ンデキテヤル！！！」
私は父親の仇をとるために鬼殺隊に入った。
なのに刀を抜くことができなかった。
ならばもうこのままあの世に行ってしまった方が楽なのかもしれない。
鬼のいない未来は、思いのほか遠いようだし。
「ごほっ……」
暗い静かな空間に自分の呼吸音だけが小さく響く。
出血と寒さのせいか手足の感覚はもうない。
視界が霞み、意識が段々と焼ききれていく。
いよいよあの世へ、という時に、頭の中に思い浮かぶのは、死に対する恐怖心でも両親の顔でもなく、あの鬼のように怖い炎柱様の顔だった。
「……炎柱、さ、ま」
どうしてこんな時に、と思うけれど、いくら考えても分からなかった。死よりも怖いと思う自分に思わず笑ってしまうが、それほど炎柱様の怒った顔は怖いのだ。笑った顔はとても優しいのだけれど。
とりあえずお墓のお供え物は苺大福を所望します。
「A」
そんなこんな考えてるうちに
あの世から迎人がやってきた。
温かい手が私をゆっくりと抱き起こす。
視界が暗く、迎人の顔は見えないけれど
金色の光のようなオーラがぼんやりと見える。
いかにも神の使いって感じだ。
てっきり天使が運んでくれるのかと思ってた。
「目を開けろ」
数秒、唇に柔らかい感触があったあと
布のようなもので身体を包み込まれた。
氷のように冷えきった身体がじわりと温まり、安心感と優しい手のぬくもりに自然と声が零れる。
「…やっと…し…ねた…」
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もち(プロフ) - さゆさん» さゆさん、はじめまして！読んでいただきありがとうございます！裏はパスワードではなくマイページ→設定→コンテンツの設定(18歳以上ですか？にチェック)をしてもらえると私の作品一覧に出てきます！よろしくお願いします！ (2023年4月1日 23時) (
レス) id: c7f5481e11 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - はじめまして！キュンキュンしながら読ませて頂いてます！裏ページを読みたいのですが、パスワードが分からず辿り着けません。どうすれば読めるのでしょうか？宜しくお願いします！ (2023年4月1日 23時) (レス) id: 2c44582f68 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - まっひーさん» まっひーさん！！コメントありがとうございます！嬉しいです！もちもSな煉獄さんが大好きでしてﾌﾌﾌ(´^∀^｀)ﾌﾌ (2021年12月22日 11時) (レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - うひゃぁ〜！煉獄さんかっこいい！！ (2021年12月21日 20時) (レス) @page43 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 衣世さん» 炎柱様の衣世さん！最後まで読んでいただきありがとうございます！！実にいい響きですね( ｰ̀∀ｰ́ )ニヤニヤしちゃいますw後日談の更新も頑張ります〜！！ (2021年12月17日 14時) (レス) id: 825ae5ee71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もち
| 作成日時：2021年10月5日 10時
