機械化ですかホークスさん ページ16
「鷹瀬、これプレゼント!」
『…え?』
退院祝い??
――――――
side: 鷹瀬
脳無襲撃で致命傷を負ったけれど、翼のダメージだけで済んで良かったと思う。そりゃ、翼が無ければ前みたいな活動は出来ないけど、でも命を失ったわけじゃない。
今まで翼を失った事が無いから、今後自分の翼が復活するのかどうかすら分からない。でも、翼が無くたってヒーロー活動は出来る。
もう少しで退院出来るらしいけど、今後の活動どうしよう。
「鷹瀬、起きてる?」
コンコンと控えめに病室のドアが叩かれ、ホークスさんが顔を覗かせた。
『起きてますよ』と返すと、ホークスさんは一旦姿を消して何やら荷物を抱えて病室に入ってくる。ビニール袋に包まれた荷物をまじまじと見つめると、ホークスさんは何やら楽しそうな表情を浮かべた。
「今日は鷹瀬にプレゼントを持って来たんだ!」
『…プレゼント?』
上手く表現できないけど、何だか大きいブーメランの様な見た目をしている。色は黒色で、少し重そうだった。
「開けて開けて」
見てないで早く開けろと催促するホークスさんからカッターを受け取り、ビニールを丁寧に切り開いていく。顔を出したのは無くなったはずだった俺の翼で、目の奥がじんわりと熱くなった。
「お医者さんが言ってたんだけど、もしかしたら翼戻るかもしれないって。過去に新しく翼が生えてきた患者がいたらしくてさ」
『え、本当ですか?』
「でももしかしたら、だから。確実ではないんだけど…」
『少しでも復活する可能性が有るなら良かったです!』
今はまだ包帯で隠れている背中にある翼の付け根。戻ると良いなあ。
『そういえば、この翼は何なんですか?』
「ああ忘れてた。これね、俺の知り合いのメカニックが作ってくれたの。」
「じゃーん」と子供の様におどけた様子で荷物を開いたホークスさんの腕の中にあったのは、バラバラの羽が綺麗に全部くっついた状態に戻っている俺の翼だった。
まさかこれを背中に縫い付けるわけではなさそうだし、一体どうやって使おうとしてるんだろう。
『これ、どうやって使うんですか?』
「本当は翼の役割を果たせるように飛行まで出来たら良いなあって思ってたんだけど、流石にそれは難しいって言われちゃって。まあ護身用って感じで?羽一つ一つが武器みたくなるの」
こんなに尽くしてもらっちゃって、なんか幸せかも。
――――――
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林(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» ここまで長らくお待たせいたしました!完走できるように頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします! (2020年2月11日 18時) (レス) id: e2467e6846 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - (名前)えりなさん» お待たせいたしました!長い間全裸待機させてしまって申し訳ございません( ; ; ) (2020年2月11日 18時) (レス) id: e2467e6846 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - お久しぶりの更新ありがとうございます!(?)ラストまで後少しなんですね…寂しくなります。これからもよろしくお願いします! (2020年2月11日 15時) (レス) id: c7fdcaabfc (このIDを非表示/違反報告)
(名前)えりな(プロフ) - めっちゃ面白いです!!全裸待機してますので頑張ってください!応援してます! (2020年1月3日 16時) (レス) id: f380eb65b5 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - カラバコの中の子犬さん» 全裸待機して頂いてありがとうございます(;;)まだ結末を考え中ですのでもう少々お待ちを! (2019年11月6日 20時) (レス) id: 14631dcafc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林 | 作成日時:2018年12月6日 2時