置いてかないでホークスさん ページ13
『〜〜ッ！』
こんなに痛いの、雄英でやってない
――――――
side: 鷹瀬
「トい？」
微かに聞き取れた脳無が発した言葉。喋るのかと思ったのも束の間で、一瞬のうちに左右の翼の付け根に刺激が走った。
痛い。脳無はまるで、子供が昆虫の羽を無邪気に剥ぎ取るかのように俺の翼を掴んで引っ張る。
『ん゛ん！ッあ゛、しぬ゛！』
付け根に集中する刺激に加え、勢いよく左右前後に揺さぶられる感覚が襲ってくる。正直もう戦えるような状況じゃないけど、応援を呼べるほどの体力すら残っていない。
朦朧とする意識の中、遠くから市民が混乱する声や激しい炎の音が聞こえる。避難誘導しなきゃ、俺の役目なのに。
『あぐッ、ああ゛！』
「トいい」
ミシミシと嫌な音が背中から這いずり回る。頭をあげる力も残っておらず、俺の頭は重力に従って垂れたままだ。視線は自然に地面を向き、そこは次第に鳥の羽で埋め尽くされていった。
『俺の羽…？』
見慣れた黒色の大きめの翼、明らかに俺の羽だった。上手く回らない頭を回転させずとも、自分の羽が脳無によって抜かれ続けているのだと理解する。
『待って嫌だ…やめろ！』
発した言葉も空しく、俺の羽は恐らく殆ど散ってしまった。もう感覚が麻痺してしまったのか痛みなんて感じ取っていない。
脳無も遊び飽きてしまったのか掴んでいた俺の翼を手放す。俺はそのままうつ伏せで地面に落ち、もう気絶寸前だった。
『応援呼ばなきゃ……ッ！？』
這いずる様にして、脳無から逃げようと前へ進もうとした瞬間。またさっきと同じ刺激が背中に走った。嘘だ、もうちぎる羽なんて無いはず。
「トい」
『――あア、れ？』
ブヂヂイッ！と背中から聞いた事の無い音が聞こえ、言葉にならないほどの痛みが俺の身体を貫いた。背中が次第に血で濡れ始め、意識が遠のいていく。
最後に聞こえたのは応援に駆けつけてくれた他の事務所のヒーローの声だった。
「きゅ、救急車だ！！急げ！」
「ホークスさんとこのサイドキックだ！早く連絡を！」
応急処置で施された布が背中に擦れるのが痛い。ビルで浴びたガラスの欠片も気づかないうちに深い所に入り込んでしまったのかズキズキと鈍い痛みが続いている。
「…ッ、鷹瀬！」
飽きるほどに聞いた声が聞こえた気がしたけど、夢でも見ているのだろうか。死んじゃうのかな、俺。
「鷹瀬しっかりしろ、死ぬな！」
――――――
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林(プロフ) - nanoka(*´∀｀)さん» ここまで長らくお待たせいたしました！完走できるように頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします！ (2020年2月11日 18時) (
レス) id: e2467e6846 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - (名前)えりなさん» お待たせいたしました！長い間全裸待機させてしまって申し訳ございません（ ; ; ） (2020年2月11日 18時) (レス) id: e2467e6846 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀｀)(プロフ) - お久しぶりの更新ありがとうございます！(？)ラストまで後少しなんですね…寂しくなります。これからもよろしくお願いします！ (2020年2月11日 15時) (レス) id: c7fdcaabfc (このIDを非表示/違反報告)
(名前)えりな(プロフ) - めっちゃ面白いです！！全裸待機してますので頑張ってください！応援してます！ (2020年1月3日 16時) (レス) id: f380eb65b5 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - カラバコの中の子犬さん» 全裸待機して頂いてありがとうございます（；；）まだ結末を考え中ですのでもう少々お待ちを！ (2019年11月6日 20時) (レス) id: 14631dcafc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年12月6日 2時
