３日目 天使と葛藤 ページ4
『…寂しいなあ。』
これが所謂ホームシック？
――――――
side: 天塚
俺は天塚A、今年で１６歳の高校１年生だ。生まれは寒い北の地方。なのに高校は俺の故郷よりも南の方で、俺は泣く泣く実家から離れた。
こちらに越してきてから色んな事に驚いた事は沢山ある。気候の違いや公共交通機関の差、建物だって高いし何だか落ち着かない。星が出ない夜空に鳴り響くサイレン、止めどなく訪れる電車に溢れんばかりの人。見たことの無い店に佇む黒い警備員。
ヒーローになる事を目指してこの高校を受け、嬉しい事に合格できた。何にでも耐えられるような気がして、一人暮らしも上手くいく予定だった。
しかしそんな予定は一瞬で砕け散った。高校が始まる数週間前にこちらに越してきたが初めての環境で一人、死ぬほど楽しみだった高校生活が始まるのに、環境の変化によるストレスで体調を崩した。
そこからどんどん状態は悪化、どうしようもないくらい実家に帰りたくなってしまった。入学式まであと一週間も無いのに、家から出ず何も食べずの日々を繰り返す。
こんな状態が恐ろしくなってしまって、わけも分からず高校へ電話をかけて担任と話した。何を話したのかなんて覚えてない。でもまるでお父さんと話してるみたいでひどく安心したのは覚えている。
「…大丈夫だ、心配するな。」
その一言でだいぶ楽になった気がする。よく考えたら社会人になれば一人暮らしなんてほぼ当たり前だし、俺だけがこんな気持ちになる訳でもない。しょうもな！と思い切り叫び、笑い飛ばした。
担任は相澤先生と言うらしく、電話越しの俺の声を聞いた時は凄く驚いたようだった。「入学前に情緒不安定でどうする。」と少し笑いながら返された。大人だ。
『あ〜お腹空いた。どっかご飯食べに行こうかな〜。』
入学式まであと２日位しかなくなっちゃったけど、取り敢えず新しい環境を楽しむ事にした。逃げてたら何も変わらないもんね。
『…友達いないんだった。』
早速ひとり飯かあ…なんてちょっと悲しい気分になったけど、それも良いかなと前向きに考えることにした。
『ま、何とかなるか！』
スマホで美味しい店を調べれば選びきれないほどの結果が出てきて、どこで食べようかな〜と胸を踊らせた。さっきまでの悩みの種はどこかへ飛んでいき、今の悩みの種はご飯屋さんだ。
『ハンバーグ食べたいな〜。』
――――――
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林(プロフ) - ユキヒメさん» コメントありがとうございます！完結済みなのに嬉しい；；相澤先生好きすぎて、書く作品ほとんど先生とくっついてます、、偏り、、 (2021年8月29日 23時) (
レス) id: 62a8050e41 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 椿さん» かわいい自慢の夢主くんです！ありがとうございます、、！（コメント気づかなくてすみません；；） (2021年8月29日 23時) (レス) id: 62a8050e41 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヒメ - うちの推しオチだったーーー！！やったーーー！！！夢主くん可愛い！可愛すぎて心配ね、、、ナンパとか、まあ相澤先生がなんとかしてくれる！ (2021年8月25日 21時) (レス) id: 6b0d7c3cfa (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 夢主くんかわいい…応援してます…!! (2019年10月8日 17時) (レス) id: 33631e1d2f (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - 夜剣さん» うわああ嬉しいコメントありがとうございます…！更新頻度遅くて申し訳ないですが、これからも宜しくお願いします！ (2019年2月13日 0時) (レス) id: 14631dcafc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年11月10日 23時
