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-現在-
「あれ?あそこに居るの北斗じゃない?」

 昼休み。たまたま昇降口で体育帰りのAと落合い、教室まで送り届ける途中の出来事だった。ふっと廊下の窓に視線を向ければ隣接している中庭の隅にて、北斗と女の子が一緒に居る。ネクタイの色的に一年生っぽいし、何より雰囲気が告白そのものだ。
 女の子は、それはもう誰が見ても分かるくらいに真っ赤で、一生懸命何かを北斗に伝えている。北斗はこちらに背を向けていて表情が分からないが、どうせ興味なさげにしているんだろうな。
 さて、Aのアフターケアをどうしよっかな〜なんて軽く考えていれば、ガラッと思いっきり窓を開ける。え、まさか、

「ほくと!!」
「!……お!A!!ごめん、呼ばれたから行く」
「あ、あの!先輩!お返事は…!」
「あー、ごめん。君に興味ない」

 バッサリ言い捨てたのはこちらに聞こえたため、思いっきりうわぁーなんて言いながらチラリと隣を伺えば、思っていたよりも涼しい顔をしていた。そこには、喜びも悲しみも無く、ただ淡々と北斗が来るのを待っていた。

「体育だったの?」

 そう聞きながら窓枠越しに頬を撫でる。その行動にサッと頬を桃色に染め、可愛らしい女の子が微笑んだ。あれ?さっきまでの無表情な子はどこに行った?
 それから二・三言葉を交わしクスクス笑ってから、待っててそっち行く、と反対側にある中庭の出入り口に向かって歩き始めた。おいおい、そっちにはまだ後輩ちゃんがいるぞ、と思ったところできっと北斗は気にしてないのだろうな。
 すると突然、キュッとワイシャツを軽く引っ張られる感触がした。隣を見れば、さっきとはまた打って変わって怯えた様に正面を見据えている。視線を辿らなくても分かる。告白していた後輩ちゃんだろう。
 しかし、それには気づかないフリして窓枠とAの間に立つ。

「ん?A、どした?」
「ほくと……、取られたくなくて…、それで、」
「うん。だいじょーぶだよ。Aの北斗だよ」
「ずっと?」

 Aが不安げにこちらに確認をしてきたところで、ご本人が後ろから抱きしめた。

「ずっと。ずーっと、Aの北斗って昔約束したじゃん」

 本人から言われ余計に安心したのだろう。くるりと振り返り可愛らしく返事をしながら抱き着いていた。
 北斗はそれを、心底愛おしそうに抱き留めたのだった。


樹【しんたろ、お前のとこの――さん、監視対象ね】
たろ【りょ!】

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
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甘味(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます!すみません、外したつもりだったのですが、付いたままだったようです。気をつけます…。 (2020年8月22日 3時) (レス) id: 924e205136 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹茶餡蜜 | 作成日時:2020年8月22日 3時

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