言葉にしなくても… ４

episode.178 ページ43

ジャ「騒がしいと思って来てみればお前らか、なにやってんだ？」

《ジャックくん！》

ジャ「よお」

ユ「ジャック大変なんだよ！頭にイソギンチャクが！！」

ジャ「はあ？何言ってんだ？」

マジフト大会で知り合ったジャックが眉を寄せながら近寄ってくるとユウが彼に駆け寄って説明する。

デュ「ジャック、お前も契約を……ってイソギンチャクが生えてない……だと！？」

エ「見た目のわりに超真面目クンかよ！」

ジャ「はあ？なに言ってんださっきから？っつーかお前らの頭のソレ、なんなんだ？」

デュースやエースに言われ、戸惑いながらも彼らの頭から生えているイソギンチャクに首を傾げるジャック。

グ「コレはその……ふな！？なんだぁ！？

グイグイ！！

グ「あ、頭がイソギンチャクに引っ張られる！」

エ「いでででっ！頭がもげる〜！」

デュ「くそっ絶対服従ってこういうことだったのか……」

3人「「「あぁあああぁああ〜〜！！！」」」

《みんな！どこ行くの！？》

急にイソギンチャクが動き出したかと思えば、3人はどこかへ行ってしまう。
残された言葉達は去っていく彼らの背中を見つめながらポカンとしていた。

ジャ「なんだ？アイツら……頭に生えたイソギンチャクに操られてるみてぇに歩いてったな。なんて間抜けな絵面だ………」

ユ「僕らにも何が何だか……すごくテストには自信満々だったのと関係あるのかな？」

《……追いかけよう》

ユ「え？」

ジャ「は？」

《だってなんで急にイソギンチャクが生えちゃったのか気になるしみんなのテストの点数があんなにあがったのと何か関係がありそうだし、何より心配だから》

ユ「コトハちゃん………それもそうだね、よし追いかけよ！ジャックも来てね！」

ジャ「俺もかよ！？俺には関係ないだろ」

ユ「なんでそんな事言うのさ、何？ジャックは怖いの？」

《ゆ、ユウくん？》

なぜか誘われて拒否するジャックだったが、ユウの挑発的な発言に言葉は戸惑い、ジャックの眉がピクリとあがる。

ジャ「誰が臆病もんだ……チッ、お前もだんだんこの学園の空気に染まって来たな、仕方ねぇ少しだけなら付き合ってやる」

《え、いいの？》

ジャ「ただ勘違いするなよ、俺はこの変な現象の原因がなにか気になるだけだ。別にアイツらのためじゃねぇからな」

ユ「素直じゃないなぁ」

ジャ「お前、なんかキャラ変わってねえか？」

《ありがとう、ジャックくん。凄く頼りになるよ》

episode.179→←episode.177

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す