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通知三十六件 ページ37

不思議なことに亜空は休みだった。

体調不良とのこと。

蒼汰に見られたことがよほどショックだったのか、それとも何か他にあったのか。

でもヤンデレになるんじゃないかってくらい蒼汰のこと激愛してたし……。

一人黄昏ていると、「美雪ー」と言う聞きたくない声が聞こえた。

そちらを見ると、内股で廊下に立っている優菜と、あのとき一緒にいた三人もいた。

あ、これフルボッコになる感じ。

そんな事思いながら優菜の元に行く。

「亜空は?」

「休みだけど?」

「そっかぁ……。」

「何しに来たの?」

少し冷たく聞くと、隣にいたショートカットの子が「パペットのことだよ」と答えた。

「……誰か分かったの?」

「うん」

「……誰?」

怪訝な顔の四人を見て私は思わず尋ねた。

「亜空」

「は?」

「だから亜空だってぇ」

「なんで」

「私たちを疑って、自分の疑いを消したっていう話になったの。私たちを疑えば自然と亜空の事なんか目に入らなくなるでしょ?」

つり目の子が強く言う。

「あくまでもそういう話に持ち上がっただけだから。……でも少なくとも私たちはパペットじゃない。亜空か、あんたよ」

「…………」

無理に押し込んだ話だった。

パペットは亜空ではないだろう。

あそこまで狼狽えていたし、自分を窮地に追い込むようなヘマはしないと思う。

「四人はあのときのコメント欄を見てないからそう言えるんだと思う。亜空の作品のコメント欄、今は閉鎖されてるけど、パペットと争ってたよ」

私がそう言うと四人は顔を見合わせて無言になった。

「……まぁ情報の提供ありがと。亜空のことは一応警戒しとく。他人を疑うより自分を疑え、だね」

最後はこの四人にむけて言った。

途端につり目の子が私を睨んできたが気にしない。

四人は本当に知らないだけか、嘘をついている。

そのどちらかだ。

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寧夏(プロフ) - ひゃーやばいです…作者様の虜になりました…続編読んできます (2020年3月15日 14時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
紗雪(プロフ) - 凄いハラハラするストーリーですね(語彙力)あと多分作者の違反報告も出来ますよ〜 (2018年11月3日 17時) (レス) id: dcec4ba55e (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - 第一段読みました。すっかり話の世界に引き込まれて一気に読んでしまいました。この後続編読みますね。 (2018年7月25日 13時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
カチカ別アカ(プロフ) - こっちも良かった (2018年4月21日 19時) (レス) id: 91670e1fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ネギトロ@38(プロフ) - 38@2033と私ネギトロは同一人物です笑 こちらの作品も読んでくださり、ありがとうございます! (2018年4月18日 18時) (レス) id: 25eeb50caf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:38@2033 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年2月27日 15時

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