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「1年前にも言うたけど、村上くんがひとりの女性の事であんなに優しい表情になったり、めっちゃ不安そうにしたり。
そんな姿、初めて見た。
あぁ、この人 本気なんやなって。
俺は1年前からずっと、これからも2人んこと応援したいって思ってる」
「俺もっ。やって おもろいんやもん。村上くん、A先生の事んなると、す〜ぐムキんなって。からかい甲斐あるし。それに……
2人ん事、お似合いやって 思ってるよ？」
「おーくらっ、あんま信ちゃんで遊んだらアカンよ？」
「やって、ヤスも知ってるやろ？俺がA先生と話し込んだ時の村上くんの顔…」
「もぉっ、アカンて。A先生 信ちゃんの彼女さんなんやからっ！」
大倉をたしなめたヤスが
「信ちゃん？A先生の事 大切にしたってな？あの人、信ちゃんや俺らに気ぃ使って、我慢してしまうとこ あるみたいやし」
「せやで？まだ何も始まってへんのに、俺らや信ちゃんの今後を考えて 自分の気持ち押し殺して、姿 消して…
1番辛かったんは A先生かもな
これからは、大事に 大事に したってな」
目 潤ませて、俺の手を両手で包む マル
「お…おぅ、わかっとる」
こいつらは賛成してくれると思っとった。自然と視線が残る2人に移る
「俺は…あの人に会うまでは反対やった」
「…すばる」
「その辺のネーちゃんにうつつ抜かしとるヒマあったら、もっと大事な事 あるやろ…って。けどな？あの人に、初めて会うた日。
年下の俺らにも、“さん”付けの敬語やし、外にはヒナと2人で出られへんて、頑固なくらい頑なな所も…
この人なら、お前ん事 任せられるんやないかな？そう思うたわ」
「ヨコは…どう思ってんねん」
「……どーせ、騙されてるんやろって。相手がヒナやから面白半分に近付いて、あわよくば彼女の座に居座って、友達に言いふらして…一般の子なんて そんなもんや思っとった。
彼女に初めて会うた時も、ホンマに信用してええんかなって疑った。
でも、突然おらんくなったって聞いた時 あぁ、ヒナだけやなくて彼女も本気やったんやなって気付いて…
それでも、心の中ではこれでいらん心配せんでもええなってホッとしとったんに…
こいつの執念 ハンパないわ。見つけ出してしまうんやもん。
もう反対 できひんやん」
「…ありがとう」
手元の携帯を手に取り
「もしもし……聞いとったか？」
彼女に声をかける
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作者名：ちか
| 作成日時：2015年12月12日 8時
