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03 わんこと球技大会 ページ8

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うちの高校は体育祭という名の球技大会が行われる。
学年関係なく種目別の総当たり戦、要は勝ち星の多いクラスが優勝する。

サッカー・バレーボール・ドッヂボール・卓球・バドミントンと生徒が振り分けられる。
私はというと仲の良い、バレー部のまどちゃんと同じチーム。

次期女バレエースのまどちゃんにあずさちの最強タッグが居る我がクラス。
プラス要素の多いチーム編成の中、絶対的にマイナスを担う私。
体育は大の苦手、美術部で手しか動かしてない私は完璧に邪魔なわけで。


「まどちゃん、ほんとに足手まといでごめんね。」

「大丈夫!
 みんなでフォローするから。」

「ほんとごめんね、面倒掛けます。」

「なーに言ってんの!
 私を誰だと思ってるの?」

「女バレのエース様・・・!
 でもさっきの試合もほとんど私のミスだし。」

「勝てばいいの!
 こういうのは課程より結果だから。
 あとみなもう1つ間違ってるよ。」

「なに?」

「女バレのエースじゃなくて、みなの大親友まどか様でしょ?」


完全に荒み凹みきった私を奮い立たせる天才。
っていうかまどちゃんビジュアルに反して体育会の熱血漢。
男じゃないから、スポ根少女のがいいかな。

それにしても9月の体育館は劣悪な環境過ぎる。

日差しが強いグラウンドよりはいいかなって思ってたけどそうじゃない。
空調なんてなく、窓を開けても風が通らない体育館はサウナ状態。

生徒たちが上から見れるようになってるから、人の熱気もそこに加わる。
クラス種目を見に来る生徒、好きな先輩・公開の応援で結構な人数が詰まってる。

そんな体育館に踏み入れると独特の暑さ。
舞台上では体育祭実行委員のもろちゃんが得点を集計している。


「もろ汗やーば!」

「こんな暑い中、仕事してるんだもん。」

「なんか痩せそうだね。」

「ってか、あれわんころじゃない?」


そう言われてコートを見ると、前髪を結んだ樹くんの姿が見える。


「そっか、1Bとうちとあたってるんだね。」

「これ終わったらうちらだし、ちょうど良かったね。」

「ちゃんとバスケしてるの初めて見るかも。」

「良かったじゃーん!
 あっ!渡辺発見ー。」

「すごい人だけど・・・座れるかな。」

「席取っておくようにさっきLINEしておいたから大丈夫。」


どや顔をしたまどちゃん。
今日の彼女はいつも以上に輝いて見える。

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初音(プロフ) - kikiさん» いえいえ!この作品の樹君がすごく好きで!これからも応援してます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 初音さん» なんとお恥ずかしい・・・!rを打ってしまったことに気づいた時にはもう初音様がお読みになられて・・・早速読んで頂き誤字を教えてくださりありがとうございます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: efa8082a4b (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - Mrsだと既婚者になってしまいますよ(苦笑) (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kiki | 作成日時:2019年2月13日 1時

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