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「A、看板の材料どうする?」

「安井資材係なんだ。」

「あと大我も、一緒に買いに行く?」

「私、居た方がいいよね?」

「ペンキの種類とかわかんないからできれば。」

「わかった。今日行く?」

「俺も大我もバイト休みだからさ。」

「じゃあついてく。」

「おっけー。」


残り1枚のデッサンが終わる頃には、いろんなことが決まってた。
デッサンを書き終わって、タブレットを阿部ちゃんに返す。
文化祭実行委員のあずとふっかが話を進める教卓に寄りかかる。

3つすべて黒板に貼りだして、ひとりずつ投票していく。
すべてにまんべんなく票が入るっていうのは嬉しいことで、自然と笑みがこぼれる。

多数決で決まった1枚をもって席について、桐山先生が終礼を始める。
誰一人帰ることなく文化祭の準備にうつるこのクラスはうちくらいじゃないかなぁ。


「安井ー。」

「なんすかー?」

「予算結構いっぱいいっぱいみたいやから、看板の方はこれ持っていき。」

「マジで?いいの?」

「無駄なもん買うなよー。
 給料日前やねんから。」

「わかってますよーせんせっ。」


飲食クラスにはよくあることで、生徒会から支給される費用では足りない。
結果的に売り上げとかで補えるけど最初の出費は先生が負担することになってる。
桐山先生は安井に1万円を渡している横で、京本が“ラッキー”なんていうから先生がまたなにか言ってる。
その2人についていくように先生の前を通る。


「南も行くんか?」

「ペンキとか買うみたいなんで一緒に行ってきます。」

「ほんなら今日みんな残りそうやし、ジュース買っておいで。」

「わかりました。」

「レシート必須な!」

「了解です。」


そう言って私にウィンクをかます桐山先生はちょっと暑苦しい。
けれどやっぱり担任がいいからこのクラスは良いクラスなんだなって思う。
安井と京本に小走りで追いつき、自然と2人の間に入り込む形になった。


「どこで買う?
 ふっかん家でいっか。」

「文房具やより画材店がいいな。」

「なんで?駅向こうだろ?
 結構歩くじゃん、マジでめんど。」

「ポイントたまるから。」

「A、マジでばばくせー。」

「画材って高いんだからねー。」

「2人ともめんどくさいから黙ろうか?」


安井もそうだけど、京本も1年の時から同じクラス。
綺麗な顔をして口が悪い京本の扱いにも慣れてしまった。

※→←04 忘れがちなわんこの告白



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初音(プロフ) - kikiさん» いえいえ!この作品の樹君がすごく好きで!これからも応援してます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 初音さん» なんとお恥ずかしい・・・!rを打ってしまったことに気づいた時にはもう初音様がお読みになられて・・・早速読んで頂き誤字を教えてくださりありがとうございます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: efa8082a4b (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - Mrsだと既婚者になってしまいますよ(苦笑) (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kiki | 作成日時:2019年2月13日 1時

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