君の嘘は私の幸せ

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- Yuki side -




目を開けると、男女二人がこっちに向かって歩いてきた。




手をつないで。



ああ、カップルか。



一目でそう判断できるような光景だった。





その二人は私にだんだん近づいてきて。





「はぁ。。。疲れたー」




そういうと、私の目の前に座った。





つぶされなくて良かった。。。。




って、私、なんでこんなに小さいの？




「座んないの？」



。。彩？



『彩？』



『ねえ、彩？』


『私の声、聞こえてる？』


もしかして、私、死んだの？



ここ、天国？





な訳ないか。



「ううん、大丈夫。」




夕。。。



あ、そういうことか。



夕、彩と付き合えたの？




よかったね。



夕は、ズボンに両手を突っ込んで、周りを見渡している。









あ、いつものポーズ。




好きだよ？




そのポーズ。



かっこいいし。




どの角度から見ても、かっこいい。



綺麗に日焼けた腕がすらりと見えて。




そのポーズするとき、なんかいつも先に上を見るよね。




それ、なんで？



そのポーズをするとき、なにを考えてるの？



それにしても、ずいぶん整った顔して生まれてきたんだね。






そんなことをのんきに考えていると、夕は私に気付いたようで。




ずっと見つめてきた。



って、私。誰？



なに、この体。




。。。。花？




後世とかいうけど、花になることってあるんだね。






でも、これでいいや。




ずっと、君のことを見つめられるし、変に思われないで。




ずっとそばにいられるし。




夕、彩といるときが、一番幸せそうな顔してる。





良く話すね。



良く笑うね。






良いよ、私のこと見てないで。



彩と話しなよ。



楽しそうで、好きだよ。




その夕の姿。







私、一生この姿でいよっかな。






公園に生えるピンクの花。




そばで、夕を見守、




プルルルルプルルルルプルルルルー








「ん、ん？」



「夢か。」







「それにしても、変な夢。」





だめだなー、私。



静かな部屋で、私の笑い声が響く。






前に進まなきゃ！




夢に見るまで、元彼のこと考えてるとか。





笑っちゃう！

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