君の嘘は私の幸せ

getting closer.... ページ19

- Yuki side -


「ただいまー！」



「あ、雪、おかえり。」


　
「お姉ちゃん、私のタブレットは？」




「知らないよ。なに、なにそんな急いでんの？」



17歳の姉、月は、ソファーに腰かけて足を組んでいる。




「ねえ、雪、ほんとそんな走り回んないでよ。」








「あった！」








「あー、もう、いいよ。」



そういうと枕を私に向かって投げてきた。


「いたっ！」


本能的にそう言い、枕を拾い上げると、ソファーに身をなげた。



ーバタン！


月が部屋に入ったらしい。



そんな派手な音出さなくていいのに。。。



３歳上であるが、他の姉妹と比べれば仲が良い方だと思う。




でもそう言うことはどうでも良くて！



「えーと。」



こういう時に限ってログインされてないって言うね。



筆箱から、そーと、あの紙を出す。



私が夕に渡した時と、同じ折り方で折ってある、涙色の紙。



お昼時間に、わざわざ私のロッカーに来て、渡してくれた。




リビングに、渡しての心臓の音だけが響き渡る。



yuustarwars@icloud.com


「登録っと。」


ほんとに、スターウォーズ好きなんだなー。



「え、うそ！」




《未読メール2件 : 榛名夕》



「えー、うそうそうそうそーー！」




「雪、ほんとうるさい！部屋から聞こえるんですけどー。」
　
　


「あー、ごめんごめん。」
　


適当に返事をすると、震える指で、メールを開く。


《ゆうだよー。届いたかな？》
《ごめん、二回届いたかな？》







「やばっ！」





ニヤニヤが止まらない。







《うん、届いてるよー》


《よかったー》


《また明日学校でねー！》


《おやすみー》

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