この恋、難攻不落につき。2 (ページ7)

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55話ページ7

…

あれから、また1週間が経った。

最近は体育祭に向けての練習ばかりでつまらない。

流星「A、何出るん？」

「棒引きと借り物競走…？」

流星「いや、なんで疑問形。笑」

うちの学校のルールで、なぜか1人2種目は絶対出なきゃいけないという決まりがある。

それに加えて全員参加のリレーもあるから…

ほんとに体育祭なんて面倒くさいし嫌いだ。

「あーあ、なんでこんな暑い時期に運動せなあかんねん…」

流星「俺ら同じ団なんやから、がんばろうや」

うちの学校の団決めは変わっていて

一人一人くじ引きで団を決める。

なので学年もクラスもバラバラな人たちと組むことになる。

ま、流星と同じだったからいいけど。

私と流星は青団。

そして団長は…

流星「そーいや、崇裕が俺とAに実行委員やってくれへんかって言ってたで。」

「実行委員！？」

我らが濵田崇裕である。

「そんなめんどいの嫌や！」

流星「けど俺ええよって言ってもうた。」

「知らんしそんなん、流星だけやればええやろ。」

流星「頼むって！俺知らん女子と組むの嫌や！今度食べたいって言ってたパンケーキ奢るから！！」

うっ…あのパンケーキ…ずっと食べたかったけど高くてまだ食べれていないあのパンケーキ……

「…わかった。」

流星「よっしゃ、絶対やで。」

…食べ物に釣られるなんて。

けどほんまに食べたかったし、まあええか…。

チャイムが鳴って、流星が隣の教室に帰って行く。

相変わらず、休み時間もお昼も流星と過ごしている。

このままじゃほんとにみんなとの距離が遠くなる一方で

まずいとは思ってるんだけど…。

よし、今日のお昼は望たちと食べよう

と、小さな決心をして席に着く。

てか、流星も体育祭とかめんどいってタイプやったのに

今年はなんであんなに張り切ってるんや？

そんな疑問を胸に、先生が入ってくる前に眠りに落ちた。

…