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94話 ページ46









昼休み、いつものように4人でお昼を食べていると


隣のクラスから智洋がやって来た。




大毅「あれ、どしたん?」


大毅の問いかけに、眉を下げて困ったように笑う智洋。



智洋「ごめん、流星とちーが朝からおらんから一緒に食べてもええ?」



…まさかあの2人、まだ帰って来てないの?


ほんと、お盛んなことで。




大毅「聖菜は?最近いつも一緒に食べてるやん」


智洋「あー、せっちゃん風邪で休みらしくて…」


“聖菜”という単語が出てきた途端、私をちらちら気にしだす智洋。


そんなに意識しなくてもいいのになぁ。



大毅「じゃあお見舞い行ってあげたら?聖菜絶対喜ぶで!」


なぜか楽しそうな大毅。

智洋のこと大好きだから、彼の恋はいつも応援してあげたくなるんだね。



智洋「え、俺がぁ?」


眉を下げて気まずそうに微笑む智洋。



由紀「なになに、智洋と聖菜ちゃんいい感じなん!?」


恋バナ大好きな由紀がすかさず会話に加わる。



望「そういえば最近部活でもずっと一緒におるもんなぁ。なに、もしかして好きなん!?」


望も面白がって興味津々な視線を智洋に向ける。



あーあ、かわいそうに。

智洋優しいから、下手に聖菜ちゃんを否定することもできないもんね。



智洋「いや…好きやけど、そういう好きじゃ………」


望「あーー!認めた!!」



興奮気味に立ち上がって智洋を指差す望。


人のこと指差しちゃいけないんだよって。



智洋「ちゃうって、だから、」


由紀「恥ずかしがらんでええって!2人ともお似合いやもん!めっちゃ応援する!!」


いるよね、こうやって人の話聞かないで決めつける人。

特にこういう話だと尚更。



大毅もにこにこ、嬉しそう。

智洋が聖菜ちゃんを好きだって本当に思ってるみたいだ。



確かに私は流星と付き合ってるってみんなに思われてるみたいだし

聖菜ちゃんといる時の智洋、いつも楽しそうだし


智洋は私のこと諦めたんだって大毅が思ってもおかしくない。



だけど


聖菜ちゃんの話をしてる時に智洋が私に向ける気まずそうな視線を見れば


彼がまだ私に想いを寄せていることは明らかで。





由紀「な、Aも応援するやろ?」


その問いかけに、なんて答えればいいか迷ったけど



「…うん、応援する。」


大毅もいるし、こう答えることしかできなかった。








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作者名:ホワイトモカ x他1人 | 作成日時:2019年9月27日 0時

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