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「すみません、突然呼んでしまって」

「え?あ、全然…!こちらこそ、ご迷惑おかけしていてすみません」

「試合終わって、タメ集まって呑んでて…」



タメ、なんだ。ということは、みんな皓太くんと同じ歳なんだ。なんだか大人っぽいな、なんてぼんやり思っていると、自己紹介をされる。石川さん、重信さん、若林さん、山本さん、増田さん、桜井さん。つられて私も挨拶をする。

促されるがまま、席に座ってみるも、もちろん何も話せない。皓太くんの助け舟も期待できなさそうで、こわい気持ちがでてきてしまう。



「皓太とは長いんですよね?」

「え、っと、3年目になりました…」

「……なんか似てますね、ふたり」



小さな声で、若林さんが呟く。そして同意が続いた。自覚がなくて、恥ずかしくなってしまう。



「雰囲気が似てます。優しいオーラ」

「え、そう、でしょうか…」

「顔は似てへんよな」



葵さんかわええし、と石川さんがすてきな笑顔で言う。その笑顔の方がずっとかわいいと思う、なんて思っていると、黙っていた皓太くんが眠そうに瞼を擦った。



「あ、…こたくん?大丈夫?お水もらう?」

「慎吾が人の彼女口説いとる…」

「ちょ、何言ってるの…っ」



お世辞言ってくれてるだけだよ、そう言えないけど、事実だから思わず皓太くんを咎めてしまう。みなさんは楽しそうに笑って、今日の皓太はレアやわ、なんて盛り上がっていた。

びくびくしながらも、時間は経って、解散となった。優しいひとたちばかりで、少しこわかったけど、楽しかったなあ、なんて。少し酔いが冷めた皓太くんを助手席に乗せ、マンションまで車を走らせた。



「…ごめん、」

「え?」

「迷惑かけて…男しかおらんし、俺こんなやったし、こわかったやろ?」

「だ、大丈夫だよ…!楽しかったよ」



その言葉に、皓太くんは驚いた顔をした。そのまま、次は気に食わなそうな顔をして、ぷいっと視線を外す。



「え、…こ、たくん?」

「……しい」

「え?」

「男の飲み会で楽しかったなんて、珍しい」

「え…」

「…もし俺がおらんくても、楽しかったなんて言うん?」

「…こたくん、」

「ん?」

「や、…やきもち、ですか?」



拗ねてる、と、勇気を振り絞って言うと、数秒固まった皓太くんの顔が、ぼん、と真っ赤になった。そして、小さな声で。



「俺以外の男なんて、一生怖ければええのに」



そう言って、下を向いてしまった。

:→←山吹



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aoi(プロフ) - よせさん» コメントありがたいです、うれしいです! (8月4日 11時) (レス) id: 3dc625fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - り子さん» うれしいお言葉ありがとうございます*(頂いたコメントですみません、り子さまのおはなし、私もだいすきです…!) (8月4日 11時) (レス) id: 3dc625fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - みやさん» ありがとうございます、嬉しいです* (8月4日 11時) (レス) id: 3dc625fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
よせ - 残して頂きたいです! aoiさんのお話大好きなので (8月4日 1時) (レス) id: fce3d6c44c (このIDを非表示/違反報告)
り子(プロフ) - aoiさんのお話をいつも読ませていただいてて、本当に本当に大好きなので残して頂きたいです…! (8月4日 0時) (レス) id: d828ee975a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aoi | 作成日時:2019年4月2日 23時

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