■Story.59 ページ9
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あっという間に一日の授業が終わった。
ボーッとしていると教室には俺しかいなくて。
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窓の向こうの夕日が教室を
オレンジ色に染めていた。
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裕翔「帰るか。」
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Aは何か用事があるみたいで
先に帰ったみたいだし、
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涼介はクラスの奴らの誘いに乗って
カラオケに行ったみたいだし。
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裕翔「玲衣…………」
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は帰ったと思ったのに
なぜか今、俺の目の前にいて。
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玲衣「先生に呼ばれたから職員室行ってて。
そっちは今、帰り?」
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“別れないよ”
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俺の心は玲衣にないのに。
玲衣はどうして俺を引き止めるのか。
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裕翔「玲衣、やっぱり…………」
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別れたい。
そう言おうとした瞬間、玲衣は俺の腰に手を回す。
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そして、抱き着いてきた。
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玲衣「冗談なんかじゃないよ。
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妹ちゃんを選ぶなら……
私、本当に何するか分かんないよ。」
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静かすぎる教室に響き渡る玲衣の声。
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玲衣「みんなに言ったらどうなるのかな。
お兄ちゃんと妹が愛し合ってるって……
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裕翔がAちゃんを、
Aちゃんが裕翔を愛してるって言ったら……」
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裕翔「違う、Aは悪くない!
Aは関係ないんだよ。
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俺がただ……」
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愛してしまっただけ――――……
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時