ただ愛してしまった。-Part.2-【名前変換】 (ページ45)

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■Story.95 ページ45

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テスト勉強もひと段落。

Aは少し眠くなってきたのか、

俺の隣で瞼を擦っている。

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裕翔「眠くなったなら寝たら?

母さんが帰ってきたら起こすし……」

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あ「だったら、お兄ちゃんのﾍﾞｯﾄﾞ借りてもいい?」

裕翔「どうぞ、ご自由に。」

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もぞもぞと毛布を体に巻きつけながらAは

ゆっくりと瞼を閉じて。

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すぐに一定の寝息が聞こえてきて、

俺はそのベッドに腰掛けて。

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ｻﾗｻﾗの黒髪を撫でて、その流れで頬に触れる。

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愛おしいけど、触れると胸が苦しい。

好きすぎて苦しいんだろうけど……

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でも、それでももっと触れたいと思うのは

本当に心の底から愛してしまっているから。

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あ「お兄ちゃん…………」

裕翔「ん?」

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眠りがまだ浅かったらしく、Aは

目を覚まして俺をじーっと見つめる。

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あ「好きだよ。大好き………」

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裕翔「…………ん。」

あ「玲衣さんと付き合っててもね、大好き。」

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裕翔「ごめんな。」

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あ「ううん、お兄ちゃんは……正しいよ。

だって、私たち……兄妹、だもん。」

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いいや、俺は正しくない。

玲衣だけと付き合っているなら

そう言えたかもしれないけど……

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あ「お兄ちゃんを苦しめてるの……私、だよね。」

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裕翔「違うよ、苦しめてるのは俺。

言ったでしょ、全部……俺のせいにしていいって。」

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この状況は俺が招いたこと。

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俺がAに思いを伝えなければ

こんなことにはならなかったんだから……

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