ただ愛してしまった。-Part.2-【名前変換】 (ページ5)

今日:25 hit、昨日:28 hit、合計:607,067 hit

■Story.55 ページ5

＊

＊

＊

玲衣とはあの後、結局話せなくて

そのまま家に帰った。

・

・

裕翔「ただいまー…………」

・

・

・

まだ、母さんは帰ってきてなかった。

・

・

きっと、父さんの会社に行ったついでに

ご飯でも一緒に食べているんだろう。

・

・

・

自分の部屋のドアを開けた時、

丁度、隣の部屋のドアが開いた。

・

・

・

裕翔「A…………」

・

・

・

あ「お兄ちゃん…………私……」

・

・

・

瞳はいつも以上に潤んでいて

頬にはうっすら涙の跡。

・

・

・

裕翔「おいで。」

・

・

・

そう言うと、Aは俺に

しがみ付くように抱き着いて。

・

・

・

その時に昨日、首筋につけたはずの印が

なぜかより鮮明になっていたのに気がついた。

・

・

・

裕翔「ごめんな、A。」

・

・

・

自分の部屋に招き入れて

俺はぎゅっときつく抱きしめてあげた。

・

・

・

・

あ「お兄ちゃん…………

どうしたらいいの。

・

侑李が………………

もう、訳が分からなくて。

・

どうしたらいいかわからなくて……」

・

・

Yシャツの胸あたりがじわーっと

Aの涙でぬれていく。

・

・

・

裕翔「Aは何も考えなくていいよ。

何もしなくていい。

・

ただ、俺の傍に嫌になるまで

一緒にいてくれればいいから……」

＊

＊

＊