□Story.66 ページ16
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電車を降り、数分歩くとすぐに到着した遊園地。
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あ「お兄ちゃ………んじゃなかった。
裕翔!」
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私がそう言うと、お兄ちゃんは
ううん、彼氏の裕翔はにこっと笑った。
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裕翔「はしゃぎすぎると最後までもたないよ?」
あ「大丈夫、元気だけが取り柄だ……きゃっ!」
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いつもより高めのヒールの靴を履いたためよろけた足。
だけど、裕翔がちゃんと私の腕を掴んでくれている。
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裕翔「はしゃぎ過ぎてこけないようにね?」
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腕にあった裕翔の手がスルッと落ちて、
私の手を包み込む。
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裕翔「はしゃぎ過ぎて迷子にならないように。」
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ジェットコースターに乗る前のように
心臓がバクバク、ドキドキする。
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裕翔「何乗る?それとも何か食べる?」
あ「んー、ご飯はあとでいいからあれ乗りたい!」
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大きな裕翔の手を引っ張って、
私はお目当てのアトラクションの列に並ぶ。
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好きな人、大切な人といると
待っている時間も苦じゃない。
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ジェットコースターに乗って、
コーヒーカップに乗って
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可愛いキャラクターの前で
ピースサインで写真を撮った。
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お兄ちゃんとの想い出ではなく
彼氏との想い出が増えていく。
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裕翔「ちょっと飲み物買ってくるから
ココで待ってて。」
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あ「うん。」
裕翔「ナンパ男についていくなよ?」
あ「当たり前だよ!」
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お兄ちゃんの姿を見送って、
自分のスマホをいじる。
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その時、テーブルに置かれたお兄ちゃんの
スマホがぶるぶると震えた。
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時