■Story.51 ページ1
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涼介「今日は仲良く登校してたね。」
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教室の自分の席に着くと
俺の肩をポンッと叩いて涼介はそう言う。
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裕翔「ん…………もう、我慢するの止めた。」
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涼介に事実を伝えるのは
この一言で十分だった。
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涼介「そっか、でも…………」
裕翔「分かってる、ちゃんと蹴りつけるから。」
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誰も傷つけない。
そんなのは絶対に無理なんだ。
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人を愛するってことは
傷つけることと紙一重なんだから。
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裕翔「玲衣…………ちょっと放課後帰れる?」
玲衣「え、うん。裕翔から誘ってくるなんて珍しいね。」
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裕翔「だよね、俺から誘うなんて珍しいよね。」
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俺から今まで誘ったことがあるなら
体を求めた時だけ…………
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その時しかない。
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一緒に下校するのも、デートも、
手を繋ぐのも、キスも……
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全部全部、玲衣からで。
俺からしたこと何て一度もない。
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玲衣「裕翔、チャイム鳴っちゃうよ?」
裕翔「ん、そうだね。」
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完全に体は罪悪感に支配されていて、
玲衣の顔を直視することはできなかった。
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授業始まりのチャイムが鳴っても
ぐるぐると罪悪感は体を駆け巡ったまま。
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裕翔「A…………」
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名前を呟いて、俺は眠りについた。
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時