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「佐久間ー、そこのフリこう…で、こうな！」
「了解！」
Aねぇの家に泊まった翌日から、本格的に稽古が始まって、それに加えて先輩のライブのバックにつく仕事、雑誌の撮影、自分たちの仕事とバタバタと日々過ぎっていった。
今日も朝から歌舞伎の稽古。
上がり始めた息を整えていれば休憩の声がかかって、床に寝転んだふっかの手を引いて起こしてやった。
「なにさっきからスマホを睨んでんの？」
「……タイミングみてんの」
「……なんの？」
阿部ちゃん、佐久間がタイミング？みたいな顔で見ないで。
俺だって場を見る目くらい持ってるから。
「あ、あの幼なじみの？」
「そ。そろそろ佐久間さんに会いたくなってる頃かな〜って」
「それは佐久間がだろ」
「……阿部ちゃん嫌い」
すぐ図星をついてくんだから。
そうだよ！
俺がそろそろAねぇに会いたいの！悪いか！！
ほんとは会うだけならいくらでも出来たんだよね。
俺は好きな人とは毎日会いたいタイプだから、疲れていても会いに行くのは苦じゃないんだけどAねぇは分からないから。
１７年の月日を埋めるには、まだ情報が足りなさすぎるから、ちょっとずつ様子をみている状況なの。
幼なじみという有利そうに見えて不利にもなる関係だから、いつもみたいにイケイケではいけないんだよな。
「佐久間にしては慎重じゃね？」
「照、佐久間にしてはは余計だから」
「だって佐久間といえば後先考えずに突っ走ってんじゃん」
「時と場合によるわ」
「それが今なのね？ なにそんなに可愛いの？」
阿部ちゃんは、一度だけ会ったことのあるAねぇを思い出そうと顎に指をあてて天井を仰いだ。
こういう仕草を自然とするとこがあざといって言われるんだろうって、本人は分かってんのかな？
「佐久間が好きそうなタイプなことは確かだな。小柄で可愛い系」
「へえ…。今度紹介しろよ」
「気が向いたらね？」
正直やだけどね。
だって揶揄う気満々な顔だから照さん。
さて、と。
そろそろメッセージでも送ろうかな。
ただ理由なく会うよりは、理由を付けてやった方が会うことに抵抗なくなると思って仕掛けておいた例のもの。
ふふ、Aねぇはきっと気づてない。
アレはわざと置いていったんだよって。
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佐久間悪いんだけ届けてもらってもいい?
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☆ゆきんこ☆(プロフ) - 詩乃さん» ありがとうございます！駅のシーン予想当たりましたか？やっぱり好きな人と別れるのは名残惜しいので彼は待たない事を選びました。4章でも切なさ続くかもしれませんが、よろしくお願いします(^^) (2020年8月20日 9時) (
レス) id: 7487347ac7 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - まのかさん» ありがとうございます！やっと彼sideも終えて本編に戻れますので、4章もよろしくお願いします(^^) (2020年8月20日 9時) (レス) id: 7487347ac7 (このIDを非表示/違反報告)
詩乃(プロフ) - またまたのめり込んで拝読しました！あぁ〜、やっぱり駅でお別れしてすぐ帰っちゃったのはそういうことだったのね！（ ; ; ）と私の中で大ちゃんへの共感の嵐が止まりませんでした。切ない…でもキュンとします。引き続き応援しています！！ (2020年8月20日 2時) (レス) id: e6f055e37f (このIDを非表示/違反報告)
まのか(プロフ) - 大ちゃんｓｉｄｅ完結おめでとうございます ＆ ありがとうございます！ どっちも読めて本当にうれしいｗｗｗ 4章も楽しみにしてます＾＾ (2020年8月19日 20時) (レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年8月8日 9時
