扉の先に【募集企画小説】

15話目『晴雪』 ページ15

気がついたらさっきとは全然違う場所に居た
ここはどこなんだろうか？
ポカポカと暖かくて、けど暑すぎなくて過ごしやすそう


「ノーシーズンエリアって所かな？」


キョロキョロと辺りを見回すと近くに女の子が居た
契約者って人かな？
もしそうなら色々確認しないと！


「あのー・・・大丈夫ですか？」
「・・・！？ 大丈夫ですが・・・」


あれ？ 驚かしたつもりなんだけどなぁ
予想以上に反応が薄い
んん・・・この程度じゃ驚かないし怒らないって事かな？
そう考えていると女の子が話しかけてきた


「すみません、此処、何処ですか？」
「ここはノーシーズンエリアっていう場所だよ。他にもいくつかあったみたいだけどここでよかったー」


僕は暑いのも寒いのも苦手だから特にそう思う
女の子の方はというと何か考えているみたい


「貴方、名前、何て言うんですか？」
「僕は晴雪 君の名前は？」
「猩々緋 罹累 貴方 契約者ってこと？ 宜しくお願いします」
「うん！ よろしくねー 罹累ちゃん」


にこっと無邪気に笑ってみせる
僕は見た目は子供だ
なら、とことん子供らしく振る舞おうじゃないか
その方が色々と便利だしね


さて、これからどうしようかな
罹累ちゃんは元の世界に戻りたいのかな？
僕の考えを聞いても契約者で居てくれればいいんだけど
まだ、言うには早いしなぁ


頭の中でぐるぐる考えながら取り敢えず辺りを探索する事にした

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