裂 ページ6
「……金田一」
飛雄の声が聞こえた瞬間、すぐに
アッ、これ私がここにいたらよくないやつだ
って察した。
だって、あの試合の、元チームメイトとの練習試合後だよ……？
だけど逃げるわけにもいかず、私が見つけた最善の選択肢は、空気になることだった。
「(よし、一言も喋らないぞ。息を止めよう……)」
「Aとなに喋ってた？」
「え"、あ、いや、ブロックすごかったねって」
はい早速失敗！！！なんで金田一くんの名前呼んどいて私がでてくるのかな！！！
「……中学ん時より、ブロックの反応早くなってた。…………スパイクもーー及川さんがフルセットで入ってたら、確実に負けてた」
飛雄は少し悔しそうに俯きながら、言葉を絞るように言った。
「……それは及川さんがすげーからだろ」
「あぁ、スゲー。今日改めて俺はこの人には勝てねぇって思った」
金田一くんが少し笑いながら言うと、飛雄も少し嬉しそうに続けた。
それはかつて睨みあった、ピリピリとした雰囲気ではなく、
それを過去の出来事にした、チームメイトのように思えた。
「中体連んときは、ごめん」
「！な、やめろよ！そういうの！」
唐突に頭を下げる飛雄。
金田一くんはギョッとして、慌ててとめる。
「俺はーー」
「だから、やめろって！俺も、ごめん。
謝る気ィなかったけど、お前が謝って俺がなんもねーのはアレだし……」
照れ隠しだろうか。
飛雄から顔をそらして、言いづらそうに謝った金田一くん。
「でも、謝ったからって次も手は抜かねーぞ。今の俺らはチームメイトじゃねぇ。次は絶対に、俺たちが勝つ！」
その表情はどこか楽しげで、嬉しそうで。ＤＶＤでみただけの私まで胸がきゅうっとなる。
「次戦うときも、勝つのは俺たちだ」
対する飛雄の表情も嬉しそうで。
「……エ、」
「「エ？」」
「エエ話やぁ…………」
「？！な、なんで泣くんだよ？！」
「エッ、アッ、ハ、ハンカチ！！ハンカチ使います？？！」
マネージャーやっててよかったなぁ、と
そんなことを思った１日であった。
.
アンケートにご協力ありがとうございました！
結果、みんな仲良し方向に決定いたしました……！
皆様の意見も作品に反映させていきたいと思っておりますので、◯◯と絡ませてほしい等のご要望ございましたら気軽にコメントお願いします！
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き(プロフ) - 愛さん» ＾＾＾＾＾＾ (2020年2月24日 14時) (
レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 赤梟ってもしかして！！.... (2020年2月24日 13時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ありがとうございますううう！！こちらからお願いしますはアマゾン不可避です (2020年2月23日 15時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - もちろんです！というかこちらからお願いします！ (2020年2月23日 13時) (レス) id: a635d8fb67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ほわあああ！！！ ありがとうございます！！か、可愛くなってる……あの、作品内で紹介させていただいてもよろしいでしょうか？ (2020年2月23日 12時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの | 作成日時：2020年2月17日 12時
