徐 ページ23
「音駒かぁ……」
「すごいね、わざわざ東京から練習試合しにくるって」
忠とは、教室で喋ると他愛もないことなのにすぐにいじられるので教室では喋りにくくなってしまっていた。
本当になんともなくても否定すればするほど怪しまれるし。
だから普通に話せるのは周りの目が気にならない部活の時だけなのだ。
「そういえば、今日日向と影山と、どこ行ってたの？部活の前」
「東峰先輩のとこ！翔ちゃんがどうしても見たいって言うから」
『……悪い、俺はエースじゃないよ』
先輩の言葉と、あのなんとも言えない表情を思い出す。
「……先輩、完全に自信なくなっちゃったみたいでさ。でも、」
でも、
「きっと、今の烏野なら東峰先輩もーー」
「そうやってズケズケ人のトラウマに干渉するの、向こうからしたら相当鬱陶しいと思うけど」
弾かれたように顔を上げると、ツッキーがじと、とこちらを見下ろしていた。
え
一瞬、思考が止まった。
そしてまた脳が働き出した時、高校に入ってから変わりつつあった私の脳みそを、負の感情が埋め尽くし始めた。
「それ、は……」
そりゃ、そうだ。
中学までの私だったら、そういうことを一番に考えていたはずだった。
今回も干渉しないつもりだった。
でも翔ちゃんっていう大きな味方がついて、少し調子に乗っていたのかもしれない。
翔ちゃんと私は違う。
翔ちゃんはエースになりたいからっていう理由があるけれど、
私はただのマネージャー。
「あのバカ２人は言っても通じないだろうけど、
きみなら分かるデショ。先輩たちならまだしもその東峰さんって人のコト何も知らないきみらがなんかしてもねぇ」
私の上向きな思考をねじ伏せるようにツッキーは目を細めた。
「僕だったらかなりウザい」
「つ、ツッキー……」
「まぁ、何しようときみらの勝手だけどさ」そう言い残してツッキーは体育館を出て行ってしまう。
「あの、気にしないで。ただツッキーは"真っ直ぐ"な感じなのが苦手なだけだから！待ってよ〜ツッキー！」
忠はそう言ってくれたけれど、
私はいつか嫌というほど味わったマイナスの感情に、暫くその場を動けなかった。
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き(プロフ) - 愛さん» ＾＾＾＾＾＾ (2020年2月24日 14時) (
レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 赤梟ってもしかして！！.... (2020年2月24日 13時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ありがとうございますううう！！こちらからお願いしますはアマゾン不可避です (2020年2月23日 15時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - もちろんです！というかこちらからお願いします！ (2020年2月23日 13時) (レス) id: a635d8fb67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ほわあああ！！！ ありがとうございます！！か、可愛くなってる……あの、作品内で紹介させていただいてもよろしいでしょうか？ (2020年2月23日 12時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの | 作成日時：2020年2月17日 12時
