【赤】ハートに火をつけて (ページ29)

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神山「楽しそうにロケ番組とかやってるシゲが、

笑った後すぐに悲しそうな傷ついた顔してるで。

シゲは隠そうとしているのかもしれないけど
みんな気づいてる」

そう言って、神ちゃんはtwitterの画面をスクロールして見せた。

そこには、俺がいつもと違うから心配しているようなつぶやきが多く見えた。

神山「みんなシゲが元気ないの気づいてる。」

…みんなに気づかれてるなんて。

俺はアイドル失格やな。

神山「ごめん

俺が桜野さんにあんなこと言わなければ」

神ちゃんは何も悪くない。

グループとしてどうあるべきなのかを

一番理解してくれて

それでとった行動やから。

俺が軽率なだけやから。

重岡「神ちゃんは何も悪くないよ。

俺が悪いねん。」

そう強がっていたけど

ふとした時に涙が出てきて

あーあ。情けないな俺。

男やったら泣くなや。

メンバーにばっか迷惑かけて

神山「俺、マジでやらかしたと思ってる。

シゲにとって、桜野さんの存在は大きかったんやな。

だって、生き生きしてたもん最近のしげ。

なのに、こんなに落ち込ませて…。」

重岡「なぁ神ちゃん。」

神ちゃん、真面目やから。

真面目っていう病気にかかってるから。

きっと一番悪いのは自分で

これからもずっと自分を責めるのかもしれない。

でも。

重岡「俺の話、聞いてくれる？

青春時代のAとの話。

それから、再会したあとのAとの話。」

俺は、誰かに聞いて欲しかったんやと思う。

そして、アドバイスが欲しかったんや。

自分の行動ばかりを一番に考えて、

みんながどう思うかを気にしていなかった。

誰にも言えないAとの儚くて淡い関係を

神ちゃん。

聞いてくれる？