消えないで、初恋

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「1年生なのにフルで試合に出て、しかも司令塔?みたいな役割だったよね、小野島さん。

それがすごくかっこいいなって。

今でもたまに見に行ってるの」




たたたっと小さな歩幅で横に来て私を見上げる目がキラキラしてる


…やばい、橋下さん、超天使じゃん…


不覚にも想太が惚れる理由を目の当たりにして少しもやもや


同性の私でもきゅんきゅんしちゃう可愛さ、もう反則だよね




『嬉しい、私、小学校の時からずっとバスケやってて、生きがいっていうか…

それに、橋下さん試合もわざわざ見に来てくれてるなんて…嬉しすぎるよ』


「ふふ、これからも見にいくね!!

あ、ていうか私の名前知っててくれたんだ!」




山積みのノートで顔を隠して嬉しそうに笑ってる


…あざとい。可愛すぎる。可愛すぎるよ橋下さん…!




「よかったら美緒、って呼んで?

これから仲良くしてくれたら嬉しいな〜」


『こちらこそ、私のこともAって呼んでね』




重かった荷物も美緒との話に盛り上がって全く苦に感じない


今日で美緒は本物の天使だと確信した






「あれっ、Aちゃんと橋下さんじゃん〜」


『うわ、』


「あ、相多くん、!」




最後の階段に差し掛かったところでチャラ男に遭遇して心の声が漏れた


眉をクッと釣り上げて「あっくんです〜」と微笑むからさらにチャラさが増してる




「職員室まで?俺半分もつよ、橋下さん」


「あ、ありがとう!」


『…なにそれ差別じゃん』


「Aちゃんが俺に優しくしてくれるなら持ってあげる」


『絶対いや』


「ひど〜てかここ2人仲良かったんだ?」


「今仲良くなったの!ね、Aちゃん?」


『うん』




美緒の持つ山から半分受け取って、私の隣に来て「よかったじゃん」って小声で耳打ち


結局私の山からもごっそり奪っていくから、なんだかんだやっぱりいいやつなんだよね


…調子に乗りそうだから絶対言わないけど!





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相多くんとは「意外といいコンビ」的に描いていきたい

第３話、まさかの展開でしたね(・・?)

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