9話【八重堂】 ページ10
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麗はその後稲妻城を進み続ける。
稲妻城を歩いていると様々な店を眺めることができた。
鍛冶屋、花火屋、料亭、探偵事務所。
真新しいものに目を輝かせながらも麗は八重堂に辿り着く。
そこには数人の編集者に囲まれ気難しい顔をした神子がいた。
『神子！』
「ん？麗ではないか。どうした？」
『どうした？じゃないよ！
頼まれたこと報告しようと思ったらいなくなったから心配したんだよ！
鹿野奈々ちゃんから八重堂にいるって言うから来たんだよ』
「ほう、妾のことが心配じゃったのか」
「それならば今窮地に立っている妾を助けてはくれぬか？」と頼む神子に『窮地？』と聞き返す麗。
「編集長、この方は？」
「なに、妾の友人じゃ」
「八重様の友人！？」
『ねぇ神子ー。窮地ってー？』
「おぉそうじゃった。実はな、妾たちは新しい娯楽小説の題材が欲しいのじゃ」
『娯楽小説の題材？』
どうやら神子が言うにはとある小説家がすらんぷという症状に陥り、ネタを探しているらしい。
麗は少し考え込み、思い切ったことを言った。
『もし…普通の稲妻人が雷電将軍に成り代わったら、とかどうかな…？』
麗の発言に一同の声ははシン、と静まる。
麗はやっぱりダメかな…？と思いちらりと神子の方を彼女はにっこりと嬉しそうな顔をしている。
「100点満点中…95点じゃ！
一般人と雷電将軍という対比が素晴らしい！
ただ成り代わる、というよりは転生の方がもっと読者を惹き付けそうじゃ！」
「これまでにない斬新なアイディアだ。
さすが八重様のご友人！」
「早速、彼に連絡を！」
『や、役に立ってよかった…』
バタバタと去っていく編集者達を見ながら将軍様が許してくれるかな…と思いながらホッと胸を撫で下ろす麗を神子はフフと笑う。
「汝は空想を考えることが昔から好きじゃったからな。こういうことは得意じゃろう？」
『みんなのお話を聞くのが大好きで色んな人の夢や願いを聞いてたからかな』
『こうだったらいいな、っていう空想をよく考えちゃうようになっちゃった』と言うと「そこが汝の良いところだと思うぞ」と神子が言う。
すると神子が「そうじゃ！」と声をあげる。
「汝、昔のように相談所を建てればよいではないか！」
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作者めっちゃかまってちゃんなんで感想という名のお慈悲を下さい。
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
