6話【家司】 ページ7
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神子の言われた通り、神里家の者に書類を渡そうと息巻いてきた麗だが
『だから！本当にその八重宮司様に頼まれたんですってば！』
「しかし貴様のような人間を八重宮司様が寄越したことは無い。疑いがあるためここは通せない」
社奉行の役人に門前払いされてしまった。
理由は簡単。怪しいから。
麗は今すぐにでも『神子の馬鹿ー！』と叫びたいが今の麗の身分と宮司である神子の身分を考えると叫べない。
こんなことなら神子に証明状書いてもらえばよかったと思いながら鳴神神社に戻ろうと踵を返そうとしたその時。
「その子は八重宮司様の遣いだよ。
さっき鳴神神社から降りてきたのを見たから間違いない」
聞き覚えのない男性の声がすると明らかに稲妻人ではない男性が麗の肩にポンッと手を置いた。
社奉行の役人たちは「トーマさんがそう仰るなら…」と言いながら快くトーマと呼ばれた男性と麗を神里屋敷の中に入れた。
「災難だったね。今稲妻の情勢はあまり良くないからみんな警戒してるんだ。許してくれ」
『それについてはいいんだけど君は…』
屋敷の中に入ると男性は麗と向き直った。
金髪に謎の額立てを付け稲妻の服を着こなしているこの男性はおそらく稲妻人でない、顔立ちからしてモンド人ではないだろうか、と推測する麗。
「俺はトーマ、神里家の家司をしている者だ」
『私は麗。さっきは助けてくれてありがとう。
トーマくん』
「いやいいんだ。その書類はこの前、俺が八重宮司様に渡した物そのものだからね」
『そうなの？私は神子にこれを神里家の人に渡して欲しいと言われたんだけど…そういえば神里様は今いる？』
麗がそうトーマに問いかけると彼は「今、若は外出中だけど多分お嬢なら…ちょっと待ってくれ」と屋敷の奥に行った。
数分後、トーマはお嬢と呼ばれた白髪の美少女と一緒に麗の元に戻ってきた。
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
