34話【同行】 ページ35
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しばらくすると土門の兄弟子である安西が現れ、土門の話は一段落した。
その場に残されたのは空、パイモン、神子、稲城蛍美、隠れている麗の5人だけとなった。
「…そろそろ出てきたらどうじゃ？麗」
『あはは…バレてたか…』
「麗！？どうしてここにいるんだ！？」
『普段は鳴神大社にお世話になってるからね。
私の定位置はここかな』
「全く…盗み聞きなど感心せぬな」
『あの雰囲気の中に入れと？』
麗と神子が談笑を始めかけるとパイモンは「オイラ達お邪魔みたいだな…」と空に語りかけ境内から去ろうとすると稲城蛍美に神子から話すことがあると言われ引き止められる。
神子は空をじっと見るとおもむろに話し始める。
「……やはり、妾の気のせいではなかった。
異郷から訪れる風、この海域に新たな望みを吹き付ける…」
「妾たちの出会いは、少々早すぎたかもしれぬ」と神子は神櫻の方向へと進む。
「じゃが、汝がこの島を訪れた時期はちょうどよかったといえよう。
…妾の期待に応えられるよう励むがよい、童よ」
「………」
それだけ言うと神子はそこから立ち去った。
麗は神子の真意がほんの少し見て取れた。
きっと彼女は空に目狩り令を、影を、願いを取り戻させる算段なのだろう、と。
「んん？あの八重様って人、お前に興味津々みたいだな。
不思議なやつだな。さっき言ってたことの意味はいったい…」
パイモンは「うーん」と悩んだ末、この話は後回しにしひとまず綾華の元へ戻ることを提案した。
『2人とも綾華ちゃんのところに行くの？』
「そうするつもり」
『じゃあ一緒に行ってもいいかな？
綾華ちゃんに聞きたいことがあってさ、邪魔はしないって約束するよ』
空とパイモンは麗の言葉を聞き、顔を見合わせると承諾してくれた。
返事を聞いた麗は「ありがとう」と顔を綻ばせた。
そして3人は一緒に大社の階段を降りていく。
「そういえば麗は八重様って人と仲が良さそうだったけどどういう関係なんだ？」
『神子とは友達なんだ。みんなにはあまり知られてないけどね』
「そうなのか？」
『知ってる人は大体奉行所の人くらいだよ。
綾華ちゃんもそうだね』
「麗は色んな人と仲がいいんだな！
オイラいい事だと思うぞ！」
『ありがとう、パイモンちゃん』
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
