20話【家族】 ページ21
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それとね、私昔みたいに相談所を作ったの。
結構評判も良くて最近は1部の奉行所からも依頼を受けることもあるんだ。
やっぱりみんな昔の私は死んでると思ってるから誰も私の身分に疑いをかけないしその方が結構楽なんだよね。
それに近いうち、たたら砂に行こうと思うの。
国くんは話してくれなかったでしょ?
まあ、話したくなかったんだろうけど。
でも私は稲妻にいた頃の君が知りたいから行くつもり。
君が唯一教えてくれた本名が役に立つか知らないけどそれでもわかるまで調べようと思う。
だって私は間接的でも君の家族に当たるんだから。
冬国に帰れるかは未定。
居心地よくなっちゃって帰れなくなるかも。
その時は国くんが迎えに来て欲しいかな。
また半年後ぐらいに手紙を出します。
お返事くれるの待ってます。
麗、と最後に書かれた文字を読み終わるとスカラマシュはその手紙を封筒に戻しポイッとゴミ箱に捨てる。
「本当に可哀想な麗。
自分が駒にされてるなんて知らないんだろうな」
まぁ僕には関係ないから別にいいし、いつもくっつき虫みたいにひっついていたからいなくなって逆に清々してるよ。と思いながらビー玉を手のひらで転がす。
しかし、どうして彼は彼女から渡されたビー玉だけは持っているのだろうか。
ふとスカラマシュは思った。
どうしたら麗の面白い顔が見れるか。
少し目を伏せ考えると1つの案を思いつく。
「そうだ、今度アイツから手紙が来たら返事を書いてやろう。きっと泣くほど喜ぶな」
「半年後、だね」と呟きながら彼は口角をあげていた。
どんな返信を書いてやろう
憎悪を湧かせる？
愛の言葉を囁く？
いっそ罵倒の言葉でも書き連ねてみるか？それもいい。
そんな考えを頭の中で繰り広げながらスカラマシュはふふ、と笑みを零す。
その顔は人形ではできないほど感情が表にでた純粋な笑顔なのと同時に場所が相まってか恐ろしくその部屋に彼の声は反響した。
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
