1話【帰郷】 ページ2
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稲妻は清々しい晴天＿＿＿という訳でもなく黒い雲が空を覆い尽くし、太陽が一切見えない。
そんな空の方を見上げながら1人の少女はファデュイの密航船の中でぐっと伸びをした。
『んー…はっ』
「そこで何してるのかしら」
伸びをする少女の上から成人女性の声が降る。
少女が声の方を振り返るとそこには白と黒が基調とされた際どい衣服をきた仮面の女性＿ファトゥス第8位淑女ことシニョーラが立っていた。
『淑女さん、ただ伸びをしてただけだよ。
これからいっぱい羽を伸ばすからね、準備運動だよ！』
「あら、元気のいいこと」
元気そうに笑う少女の言葉に興味がないのかシニョーラは薄っぺらい笑顔を少女に向けた。
『稲妻に帰るのは久しぶりなんだ』
『稲妻も変わっちゃったね』と近づいてきた稲妻の風景を寂しそうに見る少女にシニョーラは何も言わなかった。
しばらくして密航船は稲妻の港ではなく、人気ない浜辺に辿り着いた。
少女はルンルンと楽しそうな足取りで船を降りると着物の襟をシニョーラに掴まれた。
『わぁっ！？』
「好きに走り回るのはいいけど、ファデュイの邪魔をするような事はしないこと。いいわね」
『女皇さんにも誓ったけど相当なことがない限り邪魔はしないよ。あの子のいる組織だもん』
「あら、そう。じゃ、行っていいわよ」
要件を済ませたシニョーラはポイッと少女のことを放り投げ、自身の仕事にかかる。
少女は投げ出されたことを気に停めず、第一の目的地に向かうことにした。
かつての旧友がいる鳴神神社へと。
少女の名は麗。
稲妻人だ。
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
