_3章_隠された真実_ ページ21
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____"女王様"は
アリスの可愛い可愛いペットである
"ダイナ"に惹かれた様です
そして 何とかして手に入れようとしました
『婚姻という絆で縛りつける
私と君にとって実に最適な方法をね』
女王様は"自分の能力"さえも
告白してしまったのです____
僕のような側近
…いや 僕位にしか言わないような
秘密を打ち明けてまで
「情熱的ですね」
そこまでのリスクを背負って
手中に収めるものですか?
「彼女の能力の価値がわからないわけでもないだろう?」
命は花のように枯れやすいもの
僕達のように永久に生き続ける訳でもない
「はい
ですが…」
そもそも
人の能力を能力石として"盗む"力は
そんなに良いものなのでしょうか?
「無駄口を許した覚えはない」
僕が口を出すことでもないか
「失礼致しました」
彼はグラスの中身のワインを
跪いた僕の頭に注ぐ様に流しかけ
グラスを床に叩きつけるように落とした
「____"柚香の監視をしろ"」
「はい 女王様____」
僕は"女王様のモノ"
ものはモノらしく
使われるだけ
意思なんて持つ必要はない
そんな瞳で僕を見下していた
「……服を汚してしまったね」
「いえ…お構いなく」
酔いそうなほどの甘い香り
顔を流れる液体を拭き取った
「目障りな男だ…」
上向いた僕の顎を持ち上げ
グラスの破片を僕の頬に軽くあてた
「楽しかったかい…?
彼との逢瀬は____」
どこか怒りのような表情
「人間とは思えない神秘的な…
あれほど"綺麗な笑顔"をみたのは
初めてだったよ」
僕は動けなかった
「それが私に向けられていたのなら
尚のこと良かったのだが…」
僕の頬を破片で傷つけられた
「____次はないよ 白ウサギ」
彼はその血を手で拭い見せつけるように舐めた
「私も可能な限り
自由を奪うなんて野暮なことはしたくない
だが ある程度縛りつけるのも
やむを得ないことだろう」
その視線に恐ろしさを感じた
「それとも 柚香に気をとられている
私の気を引くための演技なら
心配する事はないよ」
鼓動が早くなる
「そう簡単に手放したりはしない
___"私のモノ"」
胸が締め付けられてる気分だ
胸元にしまった帽子を握った____
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舞華鳥(マイカチョウ)(プロフ) - あづめ.さん» ありがとうございます!! 今回の作品は1年間練った様なものなので楽しんで頂けると嬉しいです☆ (2019年2月18日 19時) (レス) id: 1fb8c4817e (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - 舞華鳥さんの学園アリス大好きです!今作も楽しく読ませてもらいますヾ(*´ー`*)ノ (2019年2月18日 19時) (レス) id: cefdfa88b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/
作成日時:2019年2月16日 19時