正夢か否か ページ3
「うわっ……と。」
甲斐田が書斎で以前読んだ論文を探して書籍を漁っていると、Aが資料を胸に抱えて入ってきた。
「ご一緒しても？」
この研究と似た論文を目にした気がして……とAは抱えていた資料を甲斐田に見せた。
甲斐田「もちろん。その研究だと……この辺かな？」
甲斐田が手に取った書籍をいくつか受け取ったAは傍の椅子に腰掛けた。
しばらく無言で時間だけが過ぎ、ただ紙をめくるペラリ、ペラリという音だけが心地よく耳に触れた。
「ふふっ。」
Aが笑みを漏らした。
甲斐田「ん？……どうしたの？」
「いえ。その……こうして先生と一緒に書斎で過ごす時間が好きだなあと思いまして。」
甲斐田は驚いたように目を開いた。
甲斐田「僕も。僕もそう思ってた。」
Aも甲斐田と同じように一緒に過ごす時間を好きでいたことに甲斐田は喜びをあらわにした。
甲斐田「でもなんで急に……？」
なんで急に”好きな時間だ”と言ったの。と聞こうとした言葉は言葉になり切らなかったが、Aに伝わるには十分だった。
「先日、先生が私の料理しているところを見るのが好きだと仰っていたので。私も先生といる好きな時間くらいあるんですよって張り合いたくなりまして。」
へへへ、と頬を掻くAに甲斐田はニヤニヤと頬を緩ませた。
その時、屋敷のドアベルが来客を告げた。
「あ、出てきますね。」
Aがパタパタと迎えに向かう。
甲斐田の脳裏には先日の夢がフラッシュバックしていた。
目の前で盛り上がるAと長尾の間に入れない自分。
気付けば体が動いていた。
バタバタと屋敷を闊歩し、ドアを開けようとするAの手を上から押さえた。
「えっ……と。先生？」
ドアと甲斐田に挟まれるような状態になったAは甲斐田との距離の近さに若干頬を染めつつも心配そうな顔をしていた。
甲斐田「……。」
甲斐田はAを見つめた。
このまま近付いたらAはどんな顔をするんだろうか。
もっとその頬は赤くなるのだろうか。
「先生？甲斐田先生？」
Aの呼びかけで正気に戻る。
甲斐田「あっごめんね！どうぞどうぞ。」
甲斐田が扉を開けると、そこにいたのは郵便配達員だった。
配達員「判子か記名をお願いします。」
甲斐田「あっハーイ……ご苦労様デス……。」
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いちご(プロフ) - あと、寒くなってきましたので体調等にお気をつけてください🍀 (2022年12月23日 16時) (
レス) id: e0cb49e002 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - まめこさん» 久しぶりに通知を確認しに来たらお返事＆投稿が...！お久しぶりです☺️了解いたしました！ (2022年12月23日 16時) (レス) @page13 id: e0cb49e002 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - いちごさん» いちごさん！お久しぶりです！ついったー！やろうやろうと思いつつ未開設な状況なので、開設し次第こっそりお教えしますね'v' (2022年12月10日 1時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - あの、唐突にこんな事を聞くのは不躾ではありますが、Twitterなどはやっておりますでしょうか...！やっていて、嫌じゃなければTwitterの方でも繋がりたくて...！😖🤍 (2022年7月9日 11時) (レス) @page8 id: e0cb49e002 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - あまぬさん» あまぬさん、コメントありがとうございます！ちょ〜っとだけ推敲を終えたのでお楽しみくだされば幸いです！ (2022年7月8日 22時) (レス) id: a66dababca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ | 作成日時：2022年5月11日 16時
