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「うーん…俺はさ、Aちゃんじゃないからわからないけど…一松兄さんと話せて嬉しかったんじゃないかな?」
…まぁ、別に嫌だったかって聞かれたら…そうかな…
「…たぶんね。」
「なら良かったじゃん!!たまには兄妹水入らずで話せて!!」
「それは良いんだけどさぁ…。いきなりだよ?こう…前触れみたいなの、あっても良くない?」
「わかんないっす!」
「そうっすか。」
ほら、こう…地震の前触れだとさ、イルカが大量発生するとかあんじゃん。
だからね、そういった前触れが…
嫌だな。兄が大量発生とか都市伝説レベルじゃん。
「俺には何とも言えないけど、兄さんと仲直りできたなら良いと思う!!俺達にとって、Aちゃんは大切な妹なんだよ?たとえ、どんなAちゃんでも。」
「だから、気を使わなくて良いし、…そんなこと言ったら、普通に思ってること言っても良いと思う。文句だって全部俺が受け止めてあげるから!!」
「だって、俺達──────
────────家族だから……!」
家族…ね。
「…そう、だね。…うん、家族…。だから。」
「ありがと、十四松。」
ニコッと微笑みながらお礼を言う。すると、十四松は嬉しそうな顔をしながら言った。
「Aちゃんが笑ってくれた!!」
「え?やだなぁ。普段から…ってか、今日は結構笑った方だよ?」
「違う。」
あー…相変わらず着いていけない…。
いったい何だって言うんだろうか。
「Aちゃん、ずーっと作り笑いしてた。でも、今のは心からの微笑みだったから!」
えっ───────
「えへへっ、俺、何か分かっちゃうんだよね〜」
…。ヤバッ…何か、ヤバイ。
何がヤバイのかはわからないけど、何だか鳥肌がたった。…別に悪い意味じゃない。……ただ、
「やっぱ、十四松は凄いや…」
うん、ただそれだけ。
「えへへっ…あ、そろそろ夕飯の時間になるっす!!早く帰ろ!!」
「…うん。」
家路を辿る私達の影が長く伸びていた。
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モノクロアリス(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます!!頑張って更新しますね♪ (2016年6月21日 6時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続き待ってます! (2016年6月21日 0時) (レス) id: a4c5690381 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - ノンのんさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえるとうれしいです♪これからも頑張るので、よろしくお願いします! (2016年6月16日 6時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
ノンのん - 続きが気になってしまいました!楽しみにしています!∂∀∂ (2016年6月16日 1時) (レス) id: 73664a4e4a (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます!!どちらも応援していただき、嬉しいです!!これからも頑張るので、よろしくお願いします! (2016年6月15日 18時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
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