ゴミ溜めのようなこの世界で、僕らは生きるんだ。2【募集企画】

逸兎_嘘ばっかり吐かないで。４ ページ13

ごめんなさい


死にたい


姉に噛み痕を見られてしまいました


ただそれだけでって思うかもしれません


はい、本当にただそれだけです


ただそれだけのことで自分がどれだけ傷ついたことか



姉の反応は


思った通りでした



「何それ？うわきっも。自分で手噛むとか、お前みたいな奴が妹で本当恥だわ。一回ぐらい死んでみれば？」



それは本心からの言葉で


嘘なんてなかった


姉に「死ね」と言われたのは何回目でしょうか


その度に思うんですよ


じゃあ今すぐに死んでこようか？


ていうか死ねって言うんだったら殺せよ


殺す度胸もない奴が何言ってんの？


相手が妹だったら何言ってもいいの？


自分が今までお前に言いたかったことは何一つ言えてないのに？


いつから自分はこんなひねくれた性格の持ち主になっちゃったんでしょうかね


気づいたら左の頬に痂ができていました


自分は皮膚表面の傷の治る速度が異常に速いです


傷ができすぎると死ぬって体がわかってるんですかね


で、傷を見つけた姉の言葉


自分は耳を疑いました



「また顔に傷できてるけど。ほんとそれ何？前にできた傷もまだ治ってないのにさぁ、心配なんだけど」



は？


なんて言った？


今更、そんな見え透いた嘘吐いて


何がしたいの？


そんなこと言ったら自分だって


こんな三日で治るような傷じゃなくて


包丁とかで致命傷負いたいよ


でも傷をつけた時のことは覚えていないんです


噛んだ時のことは覚えているんですがね


変な話だって笑ってくれていいですよ


自分でもそう思いますから



話は変わって


【解離性障害】


というものをご存知ですか？


簡単にいってしまえば


トラウマへの自己防衛手段として記憶などの自我を成立させている材料を手放す


ということなんですが


自分どうやら解離性障害のひとつである


【解離性健忘】を持っているようです


解離性健忘の症状は、数時間から数日間の記憶が失われるというものらしいです


まあだからといって今のところ困っているわけではありませんが


怖いです


忘れること自体じゃなくて、それをどうでもいいと思っている自分が


いちばん怖いんです


家族は



「ただ物忘れが激しいだけだろ」



まともに相手をしてきません


まぁ、してきたところでどうなるわけでもないですし


今更あんな人たちになんか相手にしてほしいとも思いませんが



これを読んでくれただれか、だれでもいいから


忘れることができないような


忘れたくないと思えるような


そんな記憶をください

あやせ＿信頼できる友達がほしい 4→←うるさいキメラ_誰かに話を聞いてもらいたい_2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す