第１８話 拒絶 ページ20
ミストレ「っ……！！」
ゆっくりと、首をしめている手の力が抜ける
貴「っゲホ！ゴホゴホッ！！」
苦しそうに咳をする彼女を見て、ミストレは顔を歪めた
ミストレ「キミは……どうして、俺の心をかき乱すんだ…っ」
再び力の入りだした手に、Aは苦しそうに眉を寄せた
ミストレ「ッ俺は、キミを……」
グ…ッ
貴「っ…？」
Aの首を絞める手だが、微かに震えていた
それに気づいたAがミストレの顔を見ると
貴「…な、か……ない…で…？」
ミストレ「は…？」
涙は流れていないものの、その表情は泣いているように見えた
ミストレ「泣いてなんか……」
貴「わ‥たし、を…ころ…し、たいの……？」
ミストレ「！……それが、俺の役目だ」
貴「…そ、か……」
ミストレ「…抵抗、しろよ」
少し悲しそうにほほ笑んだAは、苦しそうにする事はあっても抵抗はしていない
そしてミストレを見るAの目は、恐怖や憎しみなどではなく……
ミストレ「やめろって……離れろって言えよ……！俺を突き飛ばせよ！！俺は…ッキミを殺そうとしてるんだぞ！！？」
怒ったように、だが悲しそうに言い放つミストレ
Aの首を絞める力が、また強くなる
貴「っ……」
ミストレ「なんで何もしないんだよ……なんで、拒絶しない…？」
緩められた手にAはまた咳き込み、酸素を求めるように呼吸をする
貴「あな、たが……泣いてる、から…」
ミストレ「は？」
貴「ここで貴方を拒絶したら……あなたを一人にしたら、いけないと思った…」
ミストレ「っ意味、わかんねー……」
ミストレに向けられるのは、恐怖など微塵もない優しい眼差し
ミストレ「……悪かった」
貴「え？」
それだけ言い、ミストレは部室裏から表に出るように歩いていく
貴「あっ、ま、待って！」
急いで追いかけ、部室を曲がるが
貴「あ、れ……？」
グラウンドで練習する円堂たち
だがどこにも彼の姿はなかった
貴「…？」
いなくなった事を疑問に思いながらも
彼の辛く悲しそうな顔が頭から離れず、心配になる
「ここにいたのか雲雀」
ぼうっと立っていたAは、後ろから声をかけられ
驚きつつも振り向く
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鈴松信@違反報告する時は声かけてね(´；ω；｀)(プロフ) - うわぁぁぁぁ、これは…なんとも切ないぃぃぃ…めちゃ感動しました！(´；ω；｀) (2018年12月9日 12時) (
レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)
raku(プロフ) - めちゃくちゃ好きです...！ありがとうございました！！ (2018年7月26日 14時) (レス) id: 77cb868258 (このIDを非表示/違反報告)
KANA(プロフ) - ミストレの小説もっと作ってほしいです！ (2018年6月9日 0時) (レス) id: 7cbd7746b4 (このIDを非表示/違反報告)
KANA(プロフ) - めっちゃ面白いです！ (2018年6月8日 0時) (レス) id: 7cbd7746b4 (このIDを非表示/違反報告)
Fukumin - とても最高な小説でした｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡また、こういう小説を書いて欲しい(´･ω･`) (2018年5月15日 18時) (レス) id: b430bf22da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシマロ王子♪
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/masipage/
作成日時：2018年4月29日 19時
