０５ お茶会 ページ5
「Aちゃん。3時からお茶会するめう！」
朝食を食べ終わった頃、サラに連れられて自室に戻ろうとしたAにオスマンはそう言った。
「･･･お茶会、ですか」
拒否権はないんだろうな、行かないという考えもないけど。
Aは分かりました、と頷く。
するとオスマンはじゃあいつものところで、と言ってスキップで去っていった。
「･･･姫様、行きましょうか」
「ええ」
サラの腕にAは腕を絡め、杖を持って歩いていく。
数分後、サラの着きましたよ、という声と共に開かれた自室の扉。
直ぐに近くにあったソファーに座り、杖を手放す。
「すいません、少し用事がありますので･･･」
「分かったわ、ここまで有難う」
サラが出て行った後、Aは特にすることもなくぼんやりしている。
盲目じゃなかったら･･･本でも読めたのに。
Aは生まれてこの方、物というものを見たことがない。
人も、景色も何もかも。
自分の容姿や自分が今着ているドレス、そして大切な彼等の姿でさえも。
見えるのは、真っ暗な闇だけ。
記憶があるのは盲目になった後のことばかりだから、仕方ないと言えば仕方なかった。
だけれど、せめてその�� グルッペン様と同じ綺麗な瞳 �瓩箸笋蕕魄貪戮任盡�たかった。
静かに吐息を漏らし、Aはソファーに身を任せずぶずぶと暗い闇に沈んでいった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 155人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひぐさん(プロフ) - こうめさん» 返信遅れて申し訳ありません。有難う御座います！そうですね、お互い気を付けましょうね。 (2020年5月28日 16時) (
レス) id: dcd65c88e0 (このIDを非表示/違反報告)
こうめ(プロフ) - 初見です。今コロナで大変ですもんね。体調気を付けてください。応援しています！！ (2020年5月28日 7時) (レス) id: 27ff41a14a (このIDを非表示/違反報告)
ひぐさん(プロフ) - かわっちかわっちさん» 返信遅れて申し訳ありません。有難う御座います！嬉しい限りです。 (2020年5月27日 11時) (レス) id: dcd65c88e0 (このIDを非表示/違反報告)
かわっちかわっち(プロフ) - 初コメ失礼します！お気に入りさせていただきました投稿頑張って下さい！ (2020年5月26日 23時) (レス) id: d677453767 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひぐさん | 作成日時：2020年5月25日 15時
