7つめ。 ページ7
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『わあ、扉でっかぁ。ねー、きつねさん』
入試から約2ヶ月弱。真新しい制服に身を包んだAはがらりと扉を開けた。今日抱きしめていたのはキツネのぬいぐるみで、長い髪は丁寧に梳かれていた。
「あっ、」
突然入ってきた金髪の幼気な少女。生徒大半が驚きつつ顔を明るくさせる中、真っ先に目が合ったのは、同じ金髪と電流のようなメッシュ、そう、上鳴電気であった。
上鳴「加楽多！！受かってんじゃん！よっしゃー！！」
『…あ、電気くんだ。うん、良かったね、おんなじだね。』
にこりと笑いかけ、黒板を見やると、五十音順に席が決まっていて、Aは丁度というか、偶然というか上鳴の後ろであった。
上鳴「加楽多ぁ！！！席まで近いとか運命じゃね！？テンション爆上がりなんだけど！！」
『うん、そうかもね』
にこにこと表情を変えずに話すA。上鳴がひとりで舞い上がっていると、とんとん、と肩を叩かれたAがそちらを見やる。
「こんにちは。蛙吹梅雨よ、梅雨ちゃんと呼んで。」
『梅雨ちゃん、うん、よろしくね』
蛙吹「ケロッ、出来れば貴方の名前も知りたいのだけれど…いいかしら？」
『うん、もちろん。Aだよ』
蛙吹「苗字は加楽多、で合っているかしら？」
『そうだよ、』
にこにことしたふわふわな雰囲気の彼女に、蛙吹は自然と妹を思い出す。いつの間にか出来上がったふわふわな空間に、少し入りずらそうにしつつ、あ、あのっと声をかけて来る者があった。
「う、ウチ、耳郎響香…席近いし、その、仲良くしてくれたら、嬉しい…」
『わたしも！仲良くしようね、梅雨ちゃんと響香ちゃん』
ふわり、満足気に彼女は笑った。高校に入学して初めての彼女にとってのお友達は、とても嬉しいものだったらしい。
耳郎「そういえば、加楽多…Aのそのぬいぐるみって、個性なの？」
蛙吹「私はてっきり、間違えて持ってきてしまったのかと思ったわ」
『うーんとね、…好きなんだ、おもちゃ。』
腕に抱いていたきつねのぬいぐるみをぎゅう、と抱きしめて、彼女は笑ってそう言った。
蛙吹「素敵ね。」
耳郎「でも取り上げられたりしないかな」
『もし、ダメだったとしてもだいじょうぶだよ。
やけに含みのある言い方に、少々疑問は抱いたが、特に詮索はせずに3人は肩を並べて話に花を咲かせた。
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ちゅる(プロフ) - すごく面白くて初めて感想描いてみました、、いままで読んできた小説の中で一番設定が好きです！ (11月11日 0時) (
レス) id: aed173f286 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 応援してます！ (2023年2月21日 2時) (レス) id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
⚪︎△ - 家での様子見てみたいです！おうえんしてます！！ (2022年12月7日 20時) (レス) id: 5a19af4b70 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - この作品一番好きです！ 応援してます！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page36 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 可愛い 好きすぎます 頑張ってください!! (2022年9月20日 17時) (レス) @page29 id: badda1f22b (このIDを非表示/違反報告)
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