21話 敵とのこと。 ページ22
ある日の午後。
Aはいつものように、ご機嫌でオヤジと話していた。
「それでね、オヤジ。エースったら、サッチに怒られたの！」
「グララララ、どうしようもねえバカ息子だ！」
可愛い妹とオヤジのほのぼのとした会話に、クルー達にものんびりとした穏やかな時間が流れる。
そんな時だった。
「オヤジ！！大変だ！嵐が来る！！」
海上で急速に発達した雨雲がモビーを襲った。
男達はバタバタとあわてだし、雨と風に備えて船内へと走る者、帆をたたむ者とそれぞれの仕事をしだした。
こういう非常事態の時、Aが命じられていることはただ一つ。
「A！！すぐ避難しろ！」
その言葉通り、Aは船内へと向かおうとした。
その時。
「あれ？」
ゴウッと風が吹いて、Aの体が持ち上がった。
当の本人はキョトンとした顔で風に煽られ、海へ向かってまっしぐら。
兄達は叫んだ。
「「「Aーーーーー！！！」」」
Aは能力者。海に落ちたら命はない。
兄達は必死に手を伸ばす。
が、努力むなしく、Aは高波が立つ海へと飲まれていった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ん……？」
Aは気がつくと、どこかのベットに眠らされていた。
さっき、船から落ちて……
その後のことは思い出せない。
しかし、手をグーパーと動かしてみる限り、どうやら生きているようだった。
「ここは、いったい……？」
「あー、目ぇ覚めた？」
声のする方へと目を向けてみると、そこには長身の男が立っていた。
Aはどこかで見覚えがあるような気がして、グッと目を細める。
「なによ。あんまり可愛い顔で見つめられると困っちゃうんだけど」
「……あぁ！！海軍大将青雉！！」
「あらら、俺のこと知ってんの？」
Aは青雉と会ったことはない。
しかし、兄達が新聞を抱えて「こいつには気をつけろよ！！」といつもいっていたので記憶にあったのだ。
幸いにも、兄達に守られて手配書のないAの顔を知らないらしい。
とは言え、海賊だとバレたら捕まるだろう。
非常にまずい状況だ。
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ピーちゃん - とても面白くて愛らしかったし (2022年10月28日 20時) (
レス) @page42 id: e9f23f5dc7 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - ３４５回も会議やっての笑った!!!めちゃ面白い!!!これからも頑張ってください!!! (2022年10月13日 12時) (レス) @page37 id: 407d8a27ca (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - tottemo_ringoさん» ありがとうございます！！夢主ちゃんはわがまま末っ子気質なもので困りますね笑好きになっていただけてとても嬉しいです…！優しいお言葉とても力になります！ (2022年8月22日 0時) (レス) id: cff8d00b59 (このIDを非表示/違反報告)
tottemo_ringo(プロフ) - 今日初めて読みました。最初は主ちゃんに対して、なんやこの子！めっちゃわがままやんけ！といい印象ばかりではなかったものの、期待し読んでいくうちに完全にオチました。主ちゃんの性格と、周りの関係や反応がとても好きです。無理せず、更新お願いしたいです！！ (2022年8月9日 3時) (レス) @page37 id: 4137b5ba4e (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - みなさま大変お久しぶりです。長い間こちらの作品を放置しておりましたが、最近になってちょっとだけ書きたくなって戻ってきました。今後続けて連載していくかは未定です。書きたくなった時だけ書きます。あまり期待せずに暇つぶし程度に見てくださると嬉しいです。 (2022年8月6日 20時) (レス) @page36 id: cff8d00b59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2019年8月18日 18時
