転寮1 ページ3
しんどい。マジでしんどい。
監督生である彼女とグリムが来てから初めは良かったものの今は毎日が辛くて仕方がないのだ。
まず第一に、オンボロ寮のお金は共同使用であること。私たちは特例、学園からの給付があるためオンボロ寮は必要最低限、３人分の金額が振り込まれる。
彼女たちはそれを惜しげもなく使用するのだ。私の分も含め。
「グリムがツナ缶欲しいって言うのですみません…」
「学校行くための道具って全部そろえるべきですよね!」
「あっ服持ってないので買ってきたんです!」
「このネックレス購買に売ってたんですよ!似合います?」
「お菓子も売ってたので、つい…食べます?」
こんな感じである。
確かに学校生活に必要なものは買うべきだ。服も必要。ツナ缶はまあ彼の食事なら。
そう思い妥協していたものの、買う頻度が高すぎるのだ。一人でもカツカツで暮らしてたのに二人の食費と雑費ですっからかんである。
学校に申請しても三人で使うようにと伝えたの一点張りで取り合ってはくれない。
新入生に文句を言うのも可哀想だと３日食事を抜いた時には、ウツボの双子が珍しく顔を真っ青にしてご飯奢ってくれたなあ…
そして次に、賑やかすぎる上、お喋りなこと。夜中３時に寝ぼけたグリムの運動会が始まったり、お手洗いに怖くて行けないと朝方５時に起こされたり、眠いと伝えてもひたすらにしゃべり続ける監督生ちゃんに付き合わされたり…エトセトラエトセトラ。
単に寝不足である。頭も回らなくなり部屋にいるのが苦痛になることもある。
でも悪気はないだろうし、楽しそうにしゃべってるからと我慢して3徹した時には宴好きな彼と付き従う彼が酷く焦りながら綺麗で静かな部屋を貸してくれたっけ。
そして次に…
それらが重なりに重なってついに我慢の限界が来たのだ。
1年この世界で生活していたと言え授業についていくのに毎日必死な上、元々余裕はない。
しかし、やはり急に異世界に飛ばされ、騒がしい猫と組まされ彼女も大変だろうから攻めるのはお門違いだ。
…
『そういえば私、そろそろ転寮しようと思うんだよね』
自分の所属するボドゲ部でゲーム中にふとそんなことを口にするとトランプを口元に構えたイデアぱいせんとカードを出そうとしていたアズールがﾋｭｯと言う喉音と共に停止していた。
『次アズールだけど…?えっなにどうした?』
運がいいのか悪いのか、近くを通ったケイトによってAが転寮先を探してるという情報は瞬く間に広がっていった。
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臨海(プロフ) - 好き…!こんなにも素敵な作品に出会えて幸せです更新楽しみにしています!頑張ってください(｀･ω･´)ゞ (2022年9月16日 20時) (
レス) @page7 id: e57a2b43e2 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬琥雪 - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2022年9月11日 13時) (レス) @page7 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)
miog553(プロフ) - すごく面白くて続きが楽しみなのですが、完結じゃないのに完結と書かないでほしいです…。内容はとても好きなので更新待ってます。 (2022年1月5日 10時) (レス) id: 74fab90c50 (このIDを非表示/違反報告)
三月アリス - やばやば〜まじ最高です！更新待っています！ (2020年9月5日 21時) (レス) id: 742f423e47 (このIDを非表示/違反報告)
ミュ系 - ふぁ……(・∀・)…………おもろ。好きだわ (2020年8月14日 0時) (レス) id: 5f9126e392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rocco x他3人 | 作成日時：2020年7月4日 2時
