【SVT】key. (ページ39)

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JS「これを取りに…」

「少々お待ちください」

その子は店長さんに声をかけると

「あ、お疲れ様です。
これならさっき取りに来てて」

あれ？行き違いかな？と思ってハニに
電話をすると、マネヒョンが取りに行ってくれてたのを
知らなかったらしい。

JS「大丈夫でした。すみません」

店長さんと女の子にお礼を伝えて店を後にした。

その後、8階ねって連絡がきてて
急いで戻った。

慣れた手つきでボタンを押して8階の部屋の
玄関を開け…

JS「あれ？」

開けた瞬間の違和感。

でも、その正体は直ぐにわかった。

JS「なんで…」

「おかえり、なさい」

いつもは賑やかであろう部屋は静まり返っているせいか
俺の鼓動が聞こえそうで

「あの、えっと…」

何かを鞄から出そうとしてるAの手に
そっと触れた。

JS「A…」

「ジス…お誕生日」

JS「…会えて良かった」

「ジ、スっ、ちょっ、苦しっ」

Aが言ってくれたお祝いの言葉は
ちゃんと聞こえていたけど
居ても立っても居られず抱きしめていた。

JS「ごめん(笑)もうちょっと…」

そう伝えると諦めたのかな。

背中に小さな腕が回った。

「お誕生日、おめでとう」

JS「ありがとう。
1人で待ってたの？」

「ウォヌが一緒にさっきまでいたの」

JS「ウォヌが？」

自分の胸からAを剥がして
真っ直ぐに見つめると
うんっと同じように見つめられた。

あぁ、なるほどね。

「それでね、ジス、あの…」

JS「ん？」

さっきと同じように鞄から何かを探していて
出てきたのは小さな四角い箱。

「これ、誕生日プレゼント…」

JS「いいの？」

「気に入ってくれたら嬉しいなって」

JS「開けて良い？」

小さく頷くのを確認してから
包みを解いていく。

出てきた物は

JS「A、これ…」

「へへ(笑)」