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☆37 ページ38

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「なぁ、俺のファンサはどうだった?」






『あー、それ私だと思わなかったんだよね。』








「は?」







『隣にあなたのファンが居たから、てっきり隣の子にしたのかと。』







「まじで?」






そう言いながらため息をつくきくち。





え、私悪いことした?






「せっかくしてあげたのに。」




『なにその上から目線。』






「俺は嬉しかったんだよ、Aちゃん見つけられて。」





『なんであんたが私見つけて喜ぶのよ。』






「だってこれってすごい奇跡じゃん。

たまたま同じマンションに住んでて、たまたまAちゃんがコンサートで良い席にいて、それで俺がたまたまAちゃんみつけて、パって見たら目合うって、もうこれは運命でしょ。」








『確かに、すごい確率だけど…』






「だけど?」






『だから何?』






「・・・





え、ないわーお前。ありえない。

ここはときめいて俺のファンになるところだろ。」







『え?なんで私がきくちのファンにならなきゃいけないの?

あはは、想像したら笑えてきちゃった。ふふふっ。』





ダメだ、笑い止まらない。





『私が風磨♡とか言ってるなんて絶対ありえない笑』







「はぁー、ひどくない?

お前の中の俺の価値ってまじなんなの。

俺が中島だったら絶対喜んでたでしょ。」







『うん、もちろん!

健人くんだったら運命ってだけでキャーってなって結婚する。』






「お前、中島のことになると頭お花畑だな笑」







『別に健人くんに夢を抱いてるんだからいいでしょ。』








「はいはい。」







あきれたような目で見てくるきくち。





別にいいもん。慣れてるし健人くんのこと話しすぎて引かれるの。









『もう帰るね、話終わったでしょ。』





「まだ帰ること考えてたの?

全然居ていいんだよ。夜ご飯だって食べてけばいいし、なんなら泊まってってもいいよ。」






『なにそれ、きもい。

いくらきくちだからって男の家にずっといるのは無理。』





「そんな素直に言うなよ、傷つくだろ。」






『とにかくそういうことだから、バイバイ。』





「そこまで帰りたいなら諦めるけどさ。

その代わり今度また暇だったら来てよ。」




『あー、うんうん。』




たぶん行かないけど適当に返事をしておこう。




あっちだって社交辞令で言ったんだろう。





『じゃーね。』




そう言って私はきくちの家を出た。

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フクフクがかり(プロフ) - とても面白いです!更新まってます! (2018年7月5日 16時) (レス) id: d2823985a1 (このIDを非表示/違反報告)
hiyo - サイコーーーー (2018年5月23日 20時) (レス) id: b9bc295153 (このIDを非表示/違反報告)
ふま - 更新楽しみ! (2018年5月5日 4時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2018年4月29日 7時) (レス) id: e42b9a9f74 (このIDを非表示/違反報告)
なな - ふうまくーん!! (2018年4月16日 20時) (レス) id: b8ea8cbed1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆかたん | 作成日時:2018年4月11日 9時

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