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11日目 ページ33



三が日もあっという間に過ぎ去って、この間収めたばかりの仕事がまた数日後に迫っている。
なんかやり残したこと無いかなぁとか頭を動かすも、そう都合良く思い出したり思い付いてはくれない。


「司ちゃーん」

『んー?』


不意に名前を呼ばれて、ソファーの背もたれに全体重預けて声のした方向へと顔を向けた。
そこに居るのは当然紀章さんで、最近気に入ってるらしい青のセーターに上着、そして申し訳程度のマフラーという出で立ち。


「お散歩行こう」

『!行く!!』


相変わらず薄着だなぁ、どこか行くのかなぁとぼけっとしていれば、予期しないお誘いに私の声色は分かり易く弾むのであった。

















『〜♪』

「ご機嫌だねぇ」

『何だかんだ堂々と出歩けるのは嬉しいので』


2人仲良く並んでのお散歩。
連日マスコミで取り上げられたこともあって、互いにマスクだとかの変装は必要なものの、こうやって歩いててもすっぱ抜かれる危険性が無いから気持ちが軽い。


「今年はたくさん遠出しよーね」

『良いねぇ
まぁいつ行けるかはわっかんないけど』

「そこは希望持たせといとくれ奥さん」

『それはえらいすんません旦那さん』


まだまだ冷たい風にぶるりと体を震わして『さむー』とか呟いていれば、首元に見覚えのあるマフラーが巻かれる。


『んふふ、ありがとー』

「いーえー」


ふわりと彼の愛用する香水が香るマフラーに顔を(うず)めて
はい、と差し出された大きな手に自分の手を重ねればお約束のように指を絡めて、そのまま彼が纏うコートのポケットに突っ込まれた。


『紀章さんの匂いがする』

「…あえて聞くけど加齢臭とかでは」
『ちがいますー

香水とか?の良い匂い。安心する』

「そりゃ良かった」


コートのポケットに一つずつ仕込んでたカイロ
その内左の1個を右手で出して紀章さんに手渡す。
良いのに、なんて笑う彼になんか寒そうなんで、とか適当に理由付けて押し付けておく。


「ありがと」

『いーえー』


さっきと同じやり取りをもう一度。
手を繋いだ分、近付いた距離で互いに顔を寄せて笑い合った。

























「済みません、少し宜しいでしょうか?」

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愛夢(プロフ) - 紀章さん好きには堪らない作品ありがとうございます!!更新頑張ってください! (2023年2月6日 18時) (レス) id: 1fb4caaf97 (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - Yuiさん» Yuiさん、返信大変遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます!マイペースに更新しているのでまた覗いて頂ければ幸いです(*^^*) (2022年2月6日 20時) (レス) id: 1b7127d9e3 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 紀章さんファンなんで小説を作成してくれてすごい嬉しいです!続きを楽しみにしてます! (2022年1月16日 13時) (レス) @page5 id: 3c14c8fbd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:最小幹部 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年1月15日 8時

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