1時間目中盤 ページ3
百瀬side
百「んー、でもさ。学校側の迷惑とかも考えて、この1年は先生でいてほしいな」
ニ「ギリギリになるけどいいの？」
百「うん、1年の猶予つかう」
俺の恋した先生は予想以上に決断力がいいようです
いやまぁ、言い出したのは俺だけど、明日くらいまで延びると思ってたのに。
でもまぁこれからは、俺だけの二ノ宮先生。
百「もちろんバイトもする予定だしね。荷物もそんなないし」
ニ「お前バイトしてたの」
百「えーっとね、学校終わってからカフェのバイトで、夜はファミレス。土日は遊園地とかでやってるかな」
ニ「多いな…」
忙しいけど、一応今まで親にも世話になってるし、それに一番は二ノ宮先生のためなんだよね。少しでも先生の側にいるために
あと一年。あと一年だけでいいから先生でいてほしい。元は先生であるこの人に惚れたんだから。
百「一年後にさ、迎えに来てよ。俺の事。そん時に俺は先生のものになるから」
ニ「じゃぁ、一年後まで誰のものにもならないでね」
百「もちろんだよ、先生。」
先生は赤ペンを取り出すと、左薬指の付け根にぐるっと線を一周させた
ニ「消えたらいってね、書き直してあげるから」
百「えー、毎日書いてもらおうかな」
ニ「…やっぱり消えたら消えたでいいよ」
失笑しながら言われてしまったにで、ここは絆創膏か何かでカバーしておくことにした
百「そういえば、先生辞めたら二ノ宮先生って呼べなくなりますね」
ニ「先生じゃなくなるからね」
百「んーじゃぁ、健太さん？」
ニ「…………」
百「あっねぇ照れてる？健太さんもしかして照れてる？w」
ニ「大人をからかうんじゃないよ」
窓の外を眺め出したので笑ったら小突かれてしまった
百「待ってるね、先生」
二ノ宮side
百「先生勉強教えて！」
準備室に転がりこんできたのは叶斗だった
ニ「前回の定期テストの社会の点数は？」
百「98点」
ニ「ニ点のミスは？」
百「解答欄の書き間違え」
ニ「完璧じゃん」
採点したのは僕なんでもちろん点数は知っている。採点終わって軽く引いた。
百「やだぁー、俺も先生に教わりたい！」
ニ「中学生にもなって駄々こねない」
百「だって……」
机に突っ伏してふてているので、仕方なく提案した
ニ「叶斗って英語苦手だよね」
百「え？うん。歴代最低が46だよ」
ニ「僕、英語の教員免許も持ってんだよね」
百「…はぁぁぁぁぁぁ…」
ニ「なんだよその反応は」
百「…好き」
ニ「僕もだよ」
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作者名：舞宵 弥太楼 x他1人 | 作成日時：2020年5月27日 17時
