2本の桃の花 (ページ2)

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二ノ宮side

百「先生、俺が先生のこと好きって言ったらどうです？」

百瀬叶斗、13歳。
素行も悪くない穏やかで男女共に友好関係がある自慢の生徒。
そんな生徒に2人きりの教室でこんなことを言われました。

教室というか、準備室。社会の準備室でここはかなり狭い
係の彼はよくこの教室に訪れている
が、いきなりとんでもないことを言い出した。

ニ「叶斗…急にどうした？」
百「もしかして頭のほう疑っています？俺結構本気のつもりなんですけど」
ニ「僕の教員人生終わらせる気か？」
百「え？うーん、まぁそうなりますかね」
ニ「まじで…」

相手は中学1年生、13歳差。アウトよりのアウト。
それ以前に教師と生徒。なぜこうなってしまった

ニ「なに、僕を社会的に殺したいの？」
百「いや、先生に捕らわれていたいかな」
ニ「こっわ…w」

ニコニコと笑っているが、かなり目が本気だ。
どうしたらいい？どの反応が正解？

ニ「…何回か言ってるけどまず、教師と生徒が連絡先交換した時点で社会的に終わりなんだよ」
百「聞きましたね」
ニ「で、僕は叶斗の本気さは結構知ってるわけ」
百「あ、それはよかったです」

あの告白の答えは僕的にはOKだ
叶斗は僕が好き、僕も叶斗が好き、だけならまぁいいだろ。
教師と生徒という関係でなければ。
好きだからといってどうこうしたいという願望はなかったので意外だけども

百「俺、あわよくば先生と…一緒に住みたいなぁっ…て」
ニ「…まじ…？」

それは僕的にはwelcomeなんだけどさ

ニ「…まぁ、できるよ」
百「は…？」
ニ「僕達が同棲する方法」
百「え？ちょっとまって？本気で言ってます？てかOKなんだ、よかった」

方法はあるにはあるのだが、一般的ではない。
問題点は僕らの関係だけ

ニ「問題はさ、僕と叶斗が教師と生徒なことじゃん。それさえクリアすればいいんだよね」
百「……あー待って予想ついた」
ニ「それってさ、

僕が教師をやめれば済むことなんだよね」

二ノ宮健太、26歳。
恋をした生徒のために、教師をやめることを決心いたしました。